『おはよう』から「おやすみ」まで(ym×in) (ページ12)

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もしもしページ12

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ym side

「はい、いのおちゃん。オクラと、納豆と、山芋のネバネバ丼だよ」

『わぁーい♡』

「これから暑くなるから、夏バテしないように精力つけようね♡

(去年は、いのおちゃん夏バテしちゃって、一日一回しかえっちできなかったからね。あんなにムラムラしながら、ひとりふとんの中で、さみしくシコシコしまくる夏はもうごめんだよ…)」

『うんっ。いただきまぁーす！』

元気よく返事をし、

うれしそうにもしゃもしゃとネバネバ丼をむさぼるいのおちゃん。

ひとくち食べるごとに、

『おいひいっ♡』と

ハートマークをまきちらしていた(けしからん)が、

はっ、と何かを思い出したのか

あわててどんぶりを置き、

『ねぇ、やまだぁ…』

もじもじしながらうわめづかいで俺を見た。

「――っ！！

(なんなんだよ、このにこにこハート乱舞からの、てれてれ・もじもじっ子！！"かわいい"の福袋かよ！！欲しいわ！！１５セットくらい欲しいわ！！いや、いっそのこといのおちゃんごと買って、"かわいい"と"えろえろ"と"めそめそ"を、毎日堪能してやる！！)

……なぁに？いのおちゃん」

『あのね……、おうち用の電話ほしいぃ…』

いのおちゃんの言葉とともに

す、とテーブルに置かれた電話機の冊子。

「え？」

冊子の表紙には

"ヤ●ダ電機"とデカデカと書かれていて、

あぁ…いのおちゃんはほんとに俺が好きなんだなぁ。と

若干(いや、かなり)浮かれてしまったが、

それどころではない。

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