第66話 風磨side ページ20
部屋に来たAは、数ヶ月前に見た光景と同じだった。
顔だけ見せて警戒するように部屋に入ってくる。
懐かしい
なんて思ってる自分に、もうそんなに経ったのかななんて。
あの時一緒に食べようと思って箱いっぱいに詰めたお菓子が勿体なくて、俺は賞味期限切れを捨てていくつか新しいものを買って詰めておいた。
この数ヶ月で、出会った頃よりAのことを知った。
好きなお菓子。嫌いな食べ物。好きな音楽。
知れば知るほど、俺はAに惹かれていった。
『なにするのー？』
菊池「お菓子パーティー」
と、俺はあの時あげられなかったお菓子がいっぱい詰まった箱を取り出す。
好きなお菓子を詰め込んだ箱を見たAは、目をキラキラさせて俺を見る。
ああ、可愛い。
声に出そうになるのを堪え、顔にも出さずにお菓子の封を開け始める。
実は俺、お菓子だけじゃないんだよー。
ちゃんとプレゼントあるんだよー。
なんて心の中で言ってみる。
ここに来てからみんな、何かしらある度にAにプレゼントを買っていた。
テレビのロケで見たお店でお土産を買っていたり、帰り道のコンビニでAの好きなものを買ったり。
特別な日でもなんでもないのに、やたらプレゼントしたがるメンバー。
4人がプレゼントをあげる中、俺はあまりプレゼントをしない。
だって、そんなにホイホイあげてたら特別感ないじゃん？
プレゼントって、特別なものだと俺は思うんですよね…ってアイツらに言ったら怒られそう。
なんて一人で考えてる間に、Aは俺のアルバムを見つけて開いていた。
『風磨、こういう人好きなの？』
と、笑いながら言うAの手には一枚の写真。
俺が幼い頃に仲良くしてくれた友達のお姉さんと写った写真。
俺はそのお姉さんが好きだった。
幼いながらもアプローチなんかしちゃって。
菊池「恥ずかしいから見んな！」
取り上げようと手を伸ばすも避けるA。
自分の写真って恥ずかしいじゃん…。
友達やらメンバーに見られるならともかくさ、好きな人に見られるってなんか照れるじゃん。
子供みたいに笑いながら逃げるAを追いかける。
菊池｢ほーら返せ｣
と、手を伸ばすと、ベッドに躓いて、そのまま倒れる俺ら。
手を伸ばしていたおかげでぶつからずに済んだ。
けど、目を開けると目の前にはAの顔。
そんでもって馬乗りになってる俺。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 403人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「菊池風磨」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
F(プロフ) - 花さん» ありがとうございます！話の流れ的に風磨くんオチっぽいですよね笑 (2019年4月21日 1時) (
レス) id: 75839fff24 (このIDを非表示/違反報告)
花 - 風磨くんオチでお願いします！！ (2019年4月20日 17時) (レス) id: 272b5df9aa (このIDを非表示/違反報告)
F(プロフ) - KENTO LOVE！さん» 健人くんオチも多くて迷ってます笑ありがとうございます！ (2019年4月19日 1時) (レス) id: 75839fff24 (このIDを非表示/違反報告)
KENTO LOVE！ - 更新待ってます！オチは、健人君がいいです！！ (2019年4月18日 22時) (レス) id: 367f723e61 (このIDを非表示/違反報告)
F(プロフ) - りんごさん» 風磨くんオチ結構多いですね！ありがとうございます！嬉しいです！ (2019年4月14日 13時) (レス) id: 75839fff24 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：F | 作成日時：2018年10月1日 0時
