ひとりじゃない

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それからの3ヶ月、私は無我夢中で練習した。


公式サイトに、" 重大発表 " の文字が出されてからファンの間では色んな考察があるらしい。



今日はその発表日。



ファンイベントの最後のステージで私が登場する。

今はその準備中。

…こんなに緊張したのはいつぶりだろう。



WN「緊張してんの？」


『うん。見て、こんなに手が震えてる…笑』



自分でもびっくりするくらいに手の震えが止まらない。

ウォヌのことだから、「ははっ、なんでそんなに緊張してんの笑」って笑われるかと思ったんだけど、



WN「大丈夫、大丈夫だから。お母さんも見てるんでしょ」



ってちょっと冷たくて大きい手で私の手を包んでくれる。

そう、今日はオンライン配信もしていて、私の両親も見てくれてる。



『手冷たい』


WN「うるさい」


『心が暖かい証拠だね』


WN「何それ、ジンクス？」


『日本にはそういうのがあるんだよ』


WN「ふーん、他に何かあるの？」



ウォヌは私の手を包んだまま話を続ける。

だんだんじんわりと暖かくなるウォヌの手。



『うーん。あっ、緊張したら "人"っていう漢字を3回手のひらに書いて飲み込むといいらしい』


WN「どうやって書くの？」



私はウォヌの手のひらに "人"っていう漢字を書いた。



『これが、人。はい早く飲んで！』


WN「え、飲むって何？」


『それを飲み込むんだよ』


WN「っていうかそれ自分がやらなきゃ意味ないんじゃない？」


『…確かに』


WN「ははっ。でもさっきより表情が良くなったね」



確かにさっきよりも緊張が少しなくなったかも。



MG「あ！！！ヒョンがヌナと手繋いでる！！」


SG「なんで！？ずるい俺も！！」


JN「俺もってなに？笑」


JH「ウォヌ、後で話そう」


HS「ヒョン、目が本気になってるから。抑えて抑えて」


DK「いや〜ヌナメイクも髪もバッチリじゃん！」


VN「俺たちの衣装と同じだね」






相変わらずみんな集まると騒がしい。


緊張してることが馬鹿馬鹿しくなるくらい。





ｽﾀｯﾌ「そろそろお願いしまーす！」





SC「よし、行くか」





私にとって２回目の円陣を組む。








＿＿＿＿＿＿＿そしていよいよ始まる。








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