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私が宿舎生活にも慣れ始めた頃。
私のメンバー加入を発表する日が決まった。
『…あと3ヶ月後か』
練習中無意識に出た私の独り言。
隣にいたジョンハンに聞こえてたみたい。
JH「なに、不安なの?」
" そんなことない " って言いかけて、ふとジョンハンから言われた「抱え込むな」っていう言葉を思い出した。
『…不安だね』
JH「何が不安なの」
『何がって…全部かな。途中加入のメンバーで女の私をファンのみんなは受け入れてくれるのかとか、幻滅されないようなパフォーマンスができるかとか。私のせいでファンのみんなが離れていったらどうしようとか』
自分の不安を口に出したことがなかったから、心の奥にあった不安要素が全部スラスラと出てくる。
JH「ばかじゃないの」
『え、私が?』
JH「じゃあ今更やめんの?」
『そんなわけ…!』
JH「だろ?だったらそんなこと考えてないで楽しんだもん勝ちじゃん」
…なんか泣きそうになる。ちょっと前まで私を睨んでたジョンハンが、こんなこと言ってくれるなんて。
今でも言い方はちょっと冷たいけど。
JH「それと、大事なことを教えてやるよ。
人の意見は気にすんな。そりゃ気にした方がいい場合もあるけど。今後Aのこと悪く言うやつも出てくると思う。でも仕方ない、人には好き嫌いがあるから。俺にも嫌いなやつはいるし」
もう既にデビューしてるジョンハンの言葉には重みがあった。
JH「アンチなんか相手にすんな。それでも辛くなったら俺に言え」
『…わかった。ありがとう』
この後このジョンハンの言葉が私を救ってくれることになるとは、今の私はまだ知らない。
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ちー(プロフ) - ういさん» コメントありがとうございます。少しずつ投稿し始めたのでまた見ていただけたら嬉しいです。 (5月7日 0時) (レス) id: b1330039d6 (このIDを非表示/違反報告)
うい(プロフ) - どんな展開が待っているのか楽しみながら読んでます!続編も楽しみにしてます! (4月16日 21時) (レス) @page50 id: b4144fdbab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちー | 作成日時:2023年12月9日 22時