ひとりじゃない

１３ ページ13

.







練習後半戦。



さすがに13人に混じって動くと自分のフォーメーションが分からくなってくる。


SG「ヌナ、そっち」


元々の13人の動きに私が合わせるようになるから、私の移動距離が半端じゃない。


JH「そんなんで１ヶ月後までにできんの？」


ジョンハンさんの冷たい視線。

その後ろには同じ目をしたチョンウォヌ。


おそらく、私のことを嫌ってるトップ2がこの2人。




午後6時練習終了。


みんな片付けをして練習室を出ていく。


もちろん私は今日も自主練。


音楽をかけ始めた時、ガチャっとドアが開く。




「あれ、まだいたの？」


『えーっと…』


「ソミョンホ。The 8っていう名前でやってるけど。
ちなみに中国読みではシュウミンハオ」


読み方が3つ？


MH「好きなように呼んでよ。それより自主練？」


『うん。私にはまだまだ足りないから』


MH「ちょうどよかった。俺ももう少しやろうと思ってたんだよね」


『え？』


MH「この曲、俺がヌナと隣のこと多いじゃん？
だから俺も若干フォーメーション変わっててさ、もうちょっと練習しようかなって」



メンバーのフォーメーションが変わってるなんて知らなかった。
元々の位置に私が入り込んだと思ってた。



MH「あ、今私のせいでとか思ったでしょ？」



…図星だ。



MH「元々は変えずにいくつもりだったんだよ。
でもホシヒョンがこっちの方が良く見えるからって少し変えたんだ」


MH「みんながみんな否定してるんじゃないよ。
そりゃ最初は驚いたけど、あんなに真剣にヒョンに頼まれたら信じてみようかなって」



…そっか。だからさっきの練習中も私が他のメンバーと被りそうになる位置だったのに、誰も被らなかったんだ。



『…ありがとう』


MH「俺は何もしてないよ。よし、練習始めようか」


JN「あれ！2人ともここにいたんだ！」


MH「忘れ物？」


JN「いやまだ練習し足りなくてディノ連れて戻ってきた！」



そう言って練習靴に履き替えるジュンとディノ。



DN「人数が多い方がフォーメーションは分かりやすいから」


『みんな…ありがとう』


DN「ヌナのためだけじゃないですよ！自分のためでもあります」


MH「お〜ウリマンネ！モシッタ！」


DN「そういうのいいから！早くやりましょう〜」




そう言いつつ、私の位置を中心に何時間も練習に付き合ってくれた。





.

１４→←１２

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す