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「あ、おはよ〜」


リビングに行くと同居人がいた


右手には缶ビール


『…くそが』


「朝一でそれ!?」


伸び切った髪、荒れた髭


傍から見ればただの無能なおじさんである


『まじクソ』


「えぇ…Aなんか口悪くなってない?育て方どこで間違ったんだろう…」


『最初っからだよバーカ』


もう彼は涙目だ


まともに身だしなみを整えれば、イケメンになるのに


顔も整ってるし、スタイルもいいし


もったいねぇなぁ…とつくづく思う




「てか今日学校行くの?もう自由登校じゃなかったっけ」


『そうなんだけど、担任から大切な話があるから全員登校しろってメール来てさ』


鏡を見てネクタイを整えながらメールのことを思い出す


数日前に、担任である柊一颯から送られてきた




〈大切な話があるから、全員登校するように〉




いきなり送られてきたそのメールは、どうやらクラス全員に来たようだった


役に立つのか、と思いながらも渋々入ったクラスLINEで話題に上がっていた


大学受験と就職活動を終え、私達3年生は学校に行っても行かなくても良いという状況だ


このメールに従わない、という選択肢も無いことは無いが、特に行かない理由もなかったから行くことにした


「ふ〜ん」


自分から聞いてきたくせに興味なさげな声を出す


『翔もたまには誰かの役に立つようなことしたら?』


「さりげなくディスらないでくれるかな!?」


彼を一瞥し、だらしなさにため息をついて玄関に向かった


「ひどい…」


しくしくと泣いている


すると


「あ、そういえば面白い仕事が入ったんだよ」


思い出したようにそう言われた


切り替えの早さを尊敬します


『面白い仕事?』


「うん。警察官からの仕事」


驚いた


私達二人は警察からしたら敵なのに、その敵に依頼をするの?


『どんなの?』


「護衛だってよ」


頭の中はクエスチョンマークでいっぱいだ


『誰の?』


「それは………」


そこまで言ってから、「は」の口の形をしたまま数秒の間が開いたあと


「秘密」


しー、と仕草をされる


『…おいてめぇ。殴られるか教えるか選べ』


「わぁぁぁ!!暴力反対!!」


両手を上げ、少し後ろに下がった


声に似合わない高い悲鳴を出す


しかしそれもつかの間、すぐに元の体たらくに戻り


「…まぁ、すぐわかるさ」


そう言うと意味深に笑みを浮かべた

国家機密事項〈暗殺者UNKNOWN〉→←2



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7star(プロフ) - 初めまして!まだ更新数が少ないですが、凄く引き込まれるお話でハマってしまいました!1年くらい更新がストップされているみたいですが、もしお時間とお気持ちがありましたらぜひ続きを書いていただきたいです!楽しみに待ってます。 (2020年7月21日 10時) (レス) id: f3e580ba40 (このIDを非表示/違反報告)
鈴木結衣(プロフ) - このお話ハマりました!更新楽しみにしてます! (2019年7月14日 22時) (レス) id: 27e27da5f6 (このIDを非表示/違反報告)
みるく(プロフ) - 紗夜さん» うおおおおおおおおお!!!ありがとうございます(;_;)まじありがとうございます(;_;) (2019年5月2日 21時) (レス) id: 2cfdc08f02 (このIDを非表示/違反報告)
紗夜(プロフ) - 早速お気に入り登録を...(1コメ...?) (2019年5月2日 21時) (レス) id: e15e9e4897 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みるく | 作成日時:2019年5月2日 21時

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