9-1▼支配 ページ11
玄関の扉が開く音がした。
確認しに行けば、何故か姉さんとAが一緒に居る。麗日によると、Aは爆豪と一緒に居た筈だが……偶然だろうか。
｢おかえり、A。姉さんも｣
｢た、ただいま……しょーと｣
｢ただいまー。今日はご飯すぐ出来るから、ちょっと待っててね｣
｢分かった｣
姉さんは台所に向かい、玄関にAと二人きりになった。
Aはどこかびくびく怯えながら、俺の様子を伺っている。そんな反応をするのは｢悪いことをした｣と自分で思っているからではないのか。……それじゃあ俺には嘘の一つもつけないぞ。
とりあえず、荷物を部屋に置いて、夕飯を食べてからだ。
｢A｣
｢っ！｣
｢荷物貸せ、置いてくる。すぐ飯らしいし、先に座ってろ｣
Aの背負っているリュックを取ろうと手を伸ばす。彼女はその手に反応して、ぱっと後ろに下がった。
｢だ、大丈夫！私、置いてくるから、しょーとは座ってて！｣
逃げる様に小走りで俺の隣を通り過ぎる。
……ほら、いつも通りの素振りも出来ないなんてバレバレだ。爆豪に何か吹き込まれたな。
後を追っても仕方ないので、先に居間に行き座って待つ。
あぁ、この後が楽しみだ。どうなってしまうのだろう。明日ちゃんと学校に行けるだろうか。俺は大丈夫だが、Aは体力がないからすぐにへばってしまう。いっそのこと抱き潰してやろうか。
｢しょーと、あの、今日……｣
｢あぁ。後で聞いてやるから｣
Aが来たタイミングでわざとスマホをいじる。あからさまに不安げな表情を見せる彼女を横目に、今は時間が経つのを待った。
後で連絡する、なんてAは言っていたが、実際連絡があったのは｢今から帰ります｣の一言だけだった。まったく、何処で誰と何の為に何をしていつ帰るかくらいは伝えてほしいものだ。
｢お待たせ、今日は肉うどんよー｣
｢蕎麦じゃねぇのか……｣
｢たまにはね？｣
姉さんが夕飯を運んできたので、スマホを置いた。緑谷が心配してメッセージを送ってきたので、｢ちゃんと帰って来たから大丈夫だ｣とだけ返しておいた。
Aはまだ俺の様子を伺っている。
(大丈夫だA、後でたっぷり構ってやるから)
それに、口を割らすなら身体に聞いた方が早い。Aの弱点や触られたくない所、個性故の特異な体質だって、誰よりも知っている。……どこをどう触れば喜ぶのかも、全部全部。
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愛犬は天使です。 - 影猫さん» そうですか...............迷惑なこと言ってすいませんでした。これからも応援してます。 (2018年6月17日 16時) (
レス) id: cf71c5c6e6 (このIDを非表示/違反報告)
影猫(プロフ) - くるり、さん» ご指摘ありがとうございます、完全に二人称視点で書いてました……！右から炎出たら大変なことになりますね。。すごい恥ずかしい間違いしてました、ご指摘感謝ですm(_ _)m (2018年6月16日 20時) (レス) id: 3f1a8429d6 (このIDを非表示/違反報告)
くるり、(プロフ) - 最近の展開にハラハラしながら読ませてもらってます(笑)それでですね、たぶん12-3でエンデヴァーのセリフは｢右を使え｣ではなく｢左を使え｣だと思います。轟くんの炎は左から出るので(･_･) (2018年6月16日 17時) (レス) id: 9048a89fa8 (このIDを非表示/違反報告)
影猫(プロフ) - 愛犬は天使です。さん» コメントありがとうございます。そのように言って頂けてとても嬉しいのですが、数年前の作品で、私自身完全にジャンル移動しているので、難しいです……。本当に申し訳ございません。 (2018年6月12日 19時) (レス) id: 3f1a8429d6 (このIDを非表示/違反報告)
愛犬は天使です。 - すみません、あの、飼育部屋の更新してくれませんか？あの話大好きで、更新ずっと待ってるんです。お願いします！(土下座) (2018年6月12日 19時) (レス) id: 3074c316a1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：影猫
| 作成日時：2018年5月5日 17時
