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昼前、そろそろ腹が減ってきた頃だった。
今日の昼食はどうするかとAに尋ねようと思ったが、先に書類を出してしまいたい気持ちもあった。汚してしまってもいけないし、提出するのが遅くなって規則違反だと言われるのも面倒だ。
ソファで寛いでいるAに、声をかけることにした。
｢今から提出しに行くけど、Aも一緒に行く？｣
｢……うん、行く｣
ぴらぴらと紙を見せると、Aは少し悩んでそう答えた。
寮から出て、一枚の紙を持って二人で歩く。途中、どちらかともなく指を絡めて手を繋いだ。
あとどのくらいの月日が経てば、今持っている紙が婚姻届になるだろうか。
もちろんおれは今すぐ籍を入れても良いけれど、スピード婚過ぎると馬鹿にされるのも嫌だしもう少しゆっくり進めるように頑張ろう、うん。まだ我慢出来る。……と思う。
ちらりと隣を見ると、Aはまだ見慣れない基地の風景を見渡していた。
｢ゾム、あれは何をするところ？｣
｢あれは訓練場の一つやで。災害時の救出活動の為に色々訓練してんの｣
｢へぇ……じゃああれは？｣
Aの素直な質問に思わず咳き込んだ。
指差したのはちょっとした客人用の小さなホテル。……あの建物に泊まるのは決まって男と女だ。
何年か前にハニートラップを仕掛けるために建てられたものらしい。それからというもの、今の利用者は主に大先生やコネシマ。風俗嬢を連れてきたり、人妻を連れてきたり……世間にバレたらどうなることやら。基地内になんてものを建ててくれたんだ。
｢……客人用の泊まり場やで。Aはもうお客さんじゃないし、あそこに要はないからな？もし誰かに一緒に入ろうって言われても、絶対行っちゃ駄目だから｣
｢？うん、分かった｣
いらないことは言わないでおこう。あそこでヤってる奴とか、抜いてる奴とか、そんな奴をそもそもAに近付かせない。
……Aも、まさか他の男にノコノコついて行くことはないだろうけど。
Aは未だに不思議そうに建物を眺めて首を傾げていた。
これ以上汚いものは見せたくない。そう思って彼女の手を引いて｢こっちのが近道なんやで｣と軽く言った。どちらから行っても、大して距離は変わらないから嘘なんだけども。
方向転換し、またゆっくりと歩き始めた。
｢ゾム、どうかしたの……？｣
｢ううん、何でもないんやで。ほら、もうすぐ着くから｣
誤魔化すために微笑んで、隣のAに更にくっついて歩いた。
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影猫(プロフ) - トウマさん» ありがとうございます！私もヤンデレ好きです(笑)今度ガチもんのヤンデレも書いてみたいです。更新頑張ります……！ (2018年3月8日 3時) (
レス) id: 3f1a8429d6 (このIDを非表示/違反報告)
トウマ(プロフ) - 影猫さんのゾさんがめちゃくちゃ好きです…ヤンデレが大好物なので（）更新頑張ってください！ (2018年3月7日 22時) (レス) id: a615484a47 (このIDを非表示/違反報告)
きゃらめるそーす(プロフ) - 影猫さん» 了解ですっ (2018年2月23日 13時) (レス) id: 7e83d7a6cd (このIDを非表示/違反報告)
影猫(プロフ) - きゃらめるそーすさん» コメントありがとうございます。ついったでフォロー申請送って頂いた方でしょうか？誤操作で蹴ってしまったので、申し訳ございませんがもう一度送って頂けないでしょうかm(_ _)m (2018年2月23日 13時) (レス) id: 3f1a8429d6 (このIDを非表示/違反報告)
きゃらめるそーす(プロフ) - 影猫様のゾム氏がかっこよすぎて禿げそうになるぐらい悶えてますwこれからも頑張ってくださいっ！応援してますっ (2018年2月23日 13時) (レス) id: 7e83d7a6cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：影猫
| 作成日時：2018年1月8日 18時
