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｢なんで？血ぃくらい見慣れとるし、Aのなら全然イケるで、おれ｣
｢生理もだけど、その、……軍医さんが、しばらく控えるようにって｣
｢へ？何それ、今日行った時に言われたん？｣
行為について口に出すのが恥ずかしくて、それ以上は頷くことしか出来なかった。おそらく顔も真っ赤だ。
段々と下を俯く私を見たゾムが、慌てて背中をさすってくれた。何故か余計に泣きそうになってしまい、涙が零れないように必死に堪えた。
｢……ごめんA。おれのせいで、｣
軍医の言葉の意味に気付いたのか、ゾムは顔を歪めた。
違うの、そんな顔をしないで。そう言いたくて、でも声にならなくて、どうしようもなかった。ゾムに抱き着きたかったけど、つい先程こちらが｢待て｣をしたのに、そんな煽るようなことは出来なかった。
そもそもの話、ゾムの言う｢甘い香り｣は私には分からない。確かにそういう雰囲気の時だってあるけど、こちらがその気でない時もゾムはすると言う。特に数日前から生理になって、言われることが増えた。もちろん私はそんなつもりはない。
ゾムが嫌いだからではなくて、衛生的に考えて本当にしたくない、というだけなのを彼に分かってほしい。それをどう伝えたらいいのか。
何も言えずに膝を抱えていると、ゾムがおもむろに立ち上がった。
｢ごめん、ちょっと頭冷やしてくる｣
｢！ま、待って……！｣
咄嗟にゾムの服を掴み、無理に引き止めた。
ゾムだけが悪いんじゃないのに、私だって悪いのに、ゾムだけが思い詰めるのは嫌だ。だから今は離れるんじゃなくて、側に居てほしい。
顔を上げると同時に、涙がぽたりとソファのシーツを濡らした。
｢……いかないで、｣
振り絞って、ようやっと出てきた言葉はたったそれだけだった。
もっと伝えたいことが、伝えなければならないことがあるだろう。どうして言えない？前の自分に戻ってしまったような気がして、自分が嫌になった。
今度はゾムの目を見るのが怖くなって、顔を背けてしまった。力なく服から手を離し、また下を向いた。
｢A、｣
｢……っ、私、ゾムと、一緒に居たい。それじゃあダメ？｣
｢……ううん、ええよ。じゃぁ、ずっと一緒に居よう。年取って死んでもずぅっっと一緒に、な？｣
ぎゅっと抱きしめられて、抱きしめ返して。
やけに静かなゾムの声が、私の思考を毒した。ずっと一緒、死んでもずっと。そう思うと生きている心地がしなかったが、それが酷く幸せに思えた。
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影猫(プロフ) - トウマさん» ありがとうございます！私もヤンデレ好きです(笑)今度ガチもんのヤンデレも書いてみたいです。更新頑張ります……！ (2018年3月8日 3時) (
レス) id: 3f1a8429d6 (このIDを非表示/違反報告)
トウマ(プロフ) - 影猫さんのゾさんがめちゃくちゃ好きです…ヤンデレが大好物なので（）更新頑張ってください！ (2018年3月7日 22時) (レス) id: a615484a47 (このIDを非表示/違反報告)
きゃらめるそーす(プロフ) - 影猫さん» 了解ですっ (2018年2月23日 13時) (レス) id: 7e83d7a6cd (このIDを非表示/違反報告)
影猫(プロフ) - きゃらめるそーすさん» コメントありがとうございます。ついったでフォロー申請送って頂いた方でしょうか？誤操作で蹴ってしまったので、申し訳ございませんがもう一度送って頂けないでしょうかm(_ _)m (2018年2月23日 13時) (レス) id: 3f1a8429d6 (このIDを非表示/違反報告)
きゃらめるそーす(プロフ) - 影猫様のゾム氏がかっこよすぎて禿げそうになるぐらい悶えてますwこれからも頑張ってくださいっ！応援してますっ (2018年2月23日 13時) (レス) id: 7e83d7a6cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：影猫
| 作成日時：2018年1月8日 18時
