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ドン引きするトントンと並んで歩きながら、数分前のAを思い出しては可愛い可愛いと口にしていた。
目的地まで少し距離があり、トントンと二人で歩くのも久しぶりだなんてどうでもいいことに気付く。男と二人で歩いても嬉しくないし、隣に居て欲しいのはいつでもAだけだ。
｢……さっきのも、Aさんが聞いてるの分かってて言ったんか？｣
｢んー、さっきのって？｣
｢…………｣
さっきの、が本気で分かっていない訳ではない。ただ、トントンにそれを答える必要があるのかないのか。
そのままとぼけて流そうと思ったが、あまりにも真面目な顔を向けてくるものだから、思わずため息がこぼれた。
｢……ちょっと意地悪しただけやって。何なん急に｣
｢意地悪って……冗談では済まんであれは。ゾムが立てた計画を俺が実行してたら、Aさんは俺を好きになってたってことやろ？｣
｢…………｣
コイツ本気で言ってんのか、とトントンの顔を見上げた。……そう思っていたのは、相手も同じらしい。
トントンの鮮やかな赤色の瞳がぎらりと光り、おれを見下していた。こういう時に身長負けてるのって嫌だよな、なんて無意味なことを思いながら睨み返した。
｢何やねん、そんな睨んできて。ゾムがそう言ってたくせに｣
｢……うっさいなぁ。説教なら要らんで｣
反抗期の息子か、おれは。大人げない。
まあ確かに、ちょっと言い過ぎたかなとは思ったけど……トントンもそんなに挑発することないだろ。
フードを深く被り直し、視界を狭めた。これで少しはこのイライラも収まるだろう。
しばらく無言で歩き、またトントンが｢あのさ｣と話し掛けてきた。
｢ゾムが淡々と嘘吐く時が一番恐いんやけどさ。あれ、本当にただの冗談？｣
｢…………｣
おれ、そんなにトントンに嘘吐いてるっけ。
どちらかというと嘘を吐くのは下手な方だし、言葉でどうこうしようっていう思考をそもそもあまり持ってない。手を出した方が早い。
気が付けばトントンの仕事部屋の扉の前まで着いていて、足を止めた。
答えるまで扉を開けるつもりはないのか、トントンはじっとおれの答えを待っていた。
｢さぁな。どうやろなぁ｣
｢あっそ。別にええけど｣
不満そうに部屋に入っていったトントンの大きな背中を、一人立ち尽くして眺めた。
｢……割とそうなんじゃないんかと思っとるで｣
｢ん？何か言った？｣
部屋の奥から問われた声に、｢別に何でもない｣と嘘を吐いてみた。
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影猫(プロフ) - トウマさん» ありがとうございます！私もヤンデレ好きです(笑)今度ガチもんのヤンデレも書いてみたいです。更新頑張ります……！ (2018年3月8日 3時) (
レス) id: 3f1a8429d6 (このIDを非表示/違反報告)
トウマ(プロフ) - 影猫さんのゾさんがめちゃくちゃ好きです…ヤンデレが大好物なので（）更新頑張ってください！ (2018年3月7日 22時) (レス) id: a615484a47 (このIDを非表示/違反報告)
きゃらめるそーす(プロフ) - 影猫さん» 了解ですっ (2018年2月23日 13時) (レス) id: 7e83d7a6cd (このIDを非表示/違反報告)
影猫(プロフ) - きゃらめるそーすさん» コメントありがとうございます。ついったでフォロー申請送って頂いた方でしょうか？誤操作で蹴ってしまったので、申し訳ございませんがもう一度送って頂けないでしょうかm(_ _)m (2018年2月23日 13時) (レス) id: 3f1a8429d6 (このIDを非表示/違反報告)
きゃらめるそーす(プロフ) - 影猫様のゾム氏がかっこよすぎて禿げそうになるぐらい悶えてますwこれからも頑張ってくださいっ！応援してますっ (2018年2月23日 13時) (レス) id: 7e83d7a6cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：影猫
| 作成日時：2018年1月8日 18時
