135＊プレゼント ページ46
＊
｢……ゾム！｣
｢A！？｣
昼前。午前の訓練が終わってすぐの事だった。
隔離されてから四日。ちょうど期間終了日だ。朝はまだ迎えに行けなかったけど。
訓練場にAがやって来た。後ろにはトントンがついている。
ざわざわとまだ訓練場に居る兵士たちが騒ぎ出す。最近知ったのだが、どうやら兵士たちにとってAの存在は華麗な一輪の花らしい。
絶対オカズにしてる奴とか盗撮してる奴とか居るだろ。見つけ次第しめてやる。
｢どうしたんやこんなところまで。今からお迎え行こうと思ってたんやけど……｣
｢……あのね、これ、｣
もじもじと先程からずっと後ろに隠していたものを両手で差し出された。
片手サイズの小さな箱。綺麗にラッピングされている。
｢これ、ゾムに、プレゼント……｣
｢……ありがとう、A。めっちゃ嬉しい｣
｢！！うん……！｣
両手で受け取って、｢開けてもええ？｣と聞くとAは照れたように頷いた。
Aからのプレゼントなんて初めてだ、と胸が高鳴る。
Aから貰えるなら、たとえドングリでも嬉しい。いや、もう此処は森ではないのだし、ドングリは流石にないか。
緑のリボンを解き、箱の蓋を開けた。
｢ネックレス……？｣
｢うん！｣
中には青色の宝石が埋め込まれたネックレスが入っていた。
宝石の色からAの目の色を連想した。なるほど、確かによく似た色だ。
その場で着けて見せると、Aは嬉しそうに笑った。
……こんなの嬉し過ぎる。墓まで首に着けて持っていこう。
しかし何故いきなりプレゼントを？
誕生日とかも互いに知らない……というか分からないし、出会ってからキリのいい日数が経ったという感じでもない。
気まぐれか、この前のデートのお礼か。
｢(なあトントン、これ誰の金から……？)｣
｢(支払いはグル氏らしいけど)｣
トントンとコソコソと話す。
なるほど、グルッペンが……Aに何か吹き込んだのではないか。
けれど素直に嬉しい。いやもう、なんか泣きそう……。
｢もーA好き……｣
｢？わたしもゾムのこと大好き！｣
｢んんん……｣
ぎゅぎゅーっとその場で抱きしめた。
後ろで兵士たちが更に騒ぎ出しているのは知らない。関係ない。
ああ、愛しい。
おれからのプレゼントも、喜んでくれるだろうか。
……Aの夢だって、もうすぐ叶うからな。
おれが叶わせるから。
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りこち(プロフ) - \( 'ω')/ｴﾝﾀﾞｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｲﾔｧｧｧｧｧｧｧｧ (2021年3月16日 13時) (
レス) id: 7094782543 (このIDを非表示/違反報告)
ひとほ(プロフ) - おわたああああああああぁぁぁ！ありがとうございました!!!!!!!!!これからもよろしくお願いします！（これからも見るので） (2021年3月6日 9時) (レス) id: 542167216b (このIDを非表示/違反報告)
宙(プロフ) - ただひたすらにときめきました！ああああああ2人が可愛すぎるううう (2020年8月25日 1時) (レス) id: a1083db659 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっきい - んううああああああ！嬉しみいいい！！！！ (2017年11月5日 15時) (レス) id: f1013ba797 (このIDを非表示/違反報告)
影猫(プロフ) - 留さん» コメントありがとうございます。そのように言って頂けてとても嬉しいです…！他作品、次回作でもぜひよろしくお願いします。ご愛読ありがとうございました！ (2017年11月4日 13時) (レス) id: 8114bfeb32 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：影猫
| 作成日時：2017年8月27日 0時
