133＊グルちゃん ページ44
＊＊＊
｢Aちゃん、もっとこっちに座ったらどうだ？｣
｢でも、ゾムが……｣
ゾムとトントンが退室し、さっそくAちゃんに話を持ち出す。……つもりだが、ゾムと離れてからはソファにも座らず、部屋の隅で膝を抱えて大人しくしている。
何より、不安そうな顔をしているのが気にかかる。
やはりトントンが言っていたように、共依存し過ぎなのだろうか。
ゾムが時間ギリギリまでAちゃんに“してはいけないこと”を教えていた。ゾムもかなりの心配性だ。
｢Aちゃん、ゾムにプレゼントを贈りたいとは思わないか？｣
｢……プレゼント？｣
｢そうだ。ゾムのことが好きなんだろう？きっと喜んでもらえるゾ｣
｢……！！｣
おお、やはり乗ってきた。
本当にゾムのことが好きなんだな。何だか微笑ましい。
さて、オスマンの方は上手くやってくれているだろうか。おそらく大丈夫だろうが。
手元のカタログをチラつかせながら、｢おいで｣と手招きをする。
するとAちゃんはあっさり立ち上がり、目を輝かせてこちらに寄ってきた。
｢ゾムに、プレゼント？何をあげたらいいの？｣
｢そうだな、こんなのはどうだ｣
｢武器？たしかに、よくお手入れしてるけど。うーん……｣
おや、これは意外な反応だ。
ゾムが貰って嬉しい物なんて、武器くらいしか思い付かなかったのだがそうか、二人は恋人同士なんだっけか。
ならAちゃんが微妙な反応をするのも、｢あげたいのはこれじゃない｣とやんわり思ってのことだろう。
｢ふむ、ではゾムは何を貰うと嬉しいのだろうな。Aちゃん自身か？はは、なんてな｣
｢……、どうだろうね｣
しかし気になることがある。
……彼女、前より色気づいてないか？
もっとこう、無邪気でやんちゃなイメージを持っていたのだけれど。
もしかしてもう……なんて、いやいや。まさかな。まさかあのゾムが、…………え？本当に？
｢ねえねえ、……ええと、｣
｢グルちゃんでいいゾ｣
｢グルちゃん。……グルちゃんは、恋人とか、いないの？｣
｢いないぞ、生きた人間の女にはあまり興味がなくてな｣
｢？｣
首をコテリと傾げた。可愛い。……なるほど、ゾムがAちゃんに甘いわけだ。
人外は割とイケる気がしてきた。
ゾムから略奪なんてしてみろ、私が総統だろうと何だろうと絶対殺しにかかるぞ。
武器のカタログは片付けて、代わりに甘い紅茶と菓子を出してあげた。
嬉しそうな顔だ、どうやら甘い物は好きらしい。
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りこち(プロフ) - \( 'ω')/ｴﾝﾀﾞｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｲﾔｧｧｧｧｧｧｧｧ (2021年3月16日 13時) (
レス) id: 7094782543 (このIDを非表示/違反報告)
ひとほ(プロフ) - おわたああああああああぁぁぁ！ありがとうございました!!!!!!!!!これからもよろしくお願いします！（これからも見るので） (2021年3月6日 9時) (レス) id: 542167216b (このIDを非表示/違反報告)
宙(プロフ) - ただひたすらにときめきました！ああああああ2人が可愛すぎるううう (2020年8月25日 1時) (レス) id: a1083db659 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっきい - んううああああああ！嬉しみいいい！！！！ (2017年11月5日 15時) (レス) id: f1013ba797 (このIDを非表示/違反報告)
影猫(プロフ) - 留さん» コメントありがとうございます。そのように言って頂けてとても嬉しいです…！他作品、次回作でもぜひよろしくお願いします。ご愛読ありがとうございました！ (2017年11月4日 13時) (レス) id: 8114bfeb32 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：影猫
| 作成日時：2017年8月27日 0時
