【PSYCHO-PASS】正義も悪も愛している。 (ページ12)

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＃11 ページ12

今日は仕事が休みだから、

…かといってやることがない。

…仕事に生きてきた人間は辛いなぁ…←

「なんでここにいる」

『ひまだから』

私はのぶの部屋に来ていた。

「…ﾊｧ…」

まじのため息じゃんそれ。

そういえば、

『眼鏡外してるじゃん。そっちのほうがかっこいいよ』

あれ、私何言ってんだろ。

恥ずかし…

のぶ、絶対冷めた顔して…

「いきなり何を…」

のぶは顔を真っ赤にしていた。

『だ、だだ伊達メガネなんだから…そろそろ外したら…？』

やばい、動揺した。

「…お前といるときだけ外してるよ。」

あー、たまにこういうこと言ってくるんだよなぁ。

『それと、眉間のシワ！！線になってきてるよ』

「…本当か？」

眉間を指先で伸ばすように擦っている。

『ｸｽｯ……ほら、ニコってね笑ってよ。私の前では、無理しないで』

そしたら、私の胸元に顔を埋めた。

まるで母親に縋る赤ん坊のように、私を抱きしめる。

「…本当に、昔から…お前は俺の事をなんでも知ってるんだな」

私はのぶの背中を優しくポンポンと撫でた。

彼も精神的に疲れている。

…私は彼の苦しみを分かってあげることは出来ない。

色相が濁る恐怖が私には無いのだから。

父親と同じ末路を辿りたくないという気持ちが私には分からないから。

『…ところで、ここ私の胸あるけど。もしかしてお腹だと思ってるのかな？』

そう言うとギョッとした顔で私から離れた。

「…ｯｯ…悪い」

『おっかしいなぁ、私胸はある方だと思ってたんだけど』

「悪いと言っているだろう！！！……すまない、頭を冷やしてくる」

…ここ、のぶの部屋なんだけどなぁ…

なんて思いながら私も部屋を後にした。