100年先も愛してる 4 (ページ11)

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心配する事ないよ！

今すぐ広臣くんに伝えてあげたいけど、なんか複雑……
そりゃね、企画だって一回も通った事ないし？
ドジばっかりしてるからさ、会社側の気持ちも分かるけど……
身内がいるのに切る？

『もう３月だよ？４月からどうしたらいいのよ(泣)』

『泣くなよ(苦笑)体制が整ってねぇから来週発表で辞令は夏頃になるはず』

『リストラとか恥ずかしいよー』

『そんな大っぴらにするわけねぇだろ！対象者には内々に言うわ！』

明日から転職雑誌読み漁ろ

ズーンって沈み込んだ私の頭を撫でながら、あっちゃんは静かに言った。

『今の会社だって居づらいだろ？いい機会じゃん？』

その時思った。

確かにリストラ対象ではあるんだろうけど
広臣くんが居なくなったら……
あっちゃんは、だから庇ってくれなかったのかなって

『分かった。広臣くんに私リストラされるから気にしないでって言う』

あっちゃんは、うんうん頷いて私の髪を撫でてくれた。

自分の部屋に戻ってから、広臣くんにLINEを送る。

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明日、少しだけ時間取ってください。
お話しがあります。
ーーーーーーーーーー

すぐに既読がついて、着信に変わった。

『話ってなに？』

『明日じゃダメ？』

『いい話？悪い話？』

『わかんない』

広臣くんは、今から行くわって電話を切って、数分後インターホンが鳴った。

エントランスから部屋に上がってくる時間を読んで玄関を開けると、エレベーターから広臣くんが走ってきた。

『話って？』

『うん。上がって？』

ちいさなソファーにピッタリくっついて並んだ。

『あのね、広臣くんが心配するような事にはなんないから……本部行ってね？』

『それ、さっき聞いたし。絶対なんかされんじゃん！』

『さっき、あっちゃんから聞いたんだけど……』

広臣くんが、ゴクンと唾を飲み込んだ音が聞こえた。

『私ね、リストラされるの(泣)』

は？って固まった後、広臣くんはハァーっと大きなため息をついた。

『……マジで？』

『うん。もうちょっとしたら内々にお話しがあるらしい』

『そっか……』

しばらく黙ってた広臣くんがそっと私の手を握った。

『リストラとか癪だから、寿退職に変えようぜ！』