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仕事もなんとか落ち着いて、正式に本部への異動が発表された。
内示が出て、本部に来てみてびっくり。
THE・男 ばっか(笑)
女子社員は……
受付と秘書と……
って数えるほどだった。
これならムダに絡まれる事もなく、仕事出来るわ。
仕事の内容は、今までとさほど変わりはない。
企画を上げて会議。
決定すると、俺がこの前までいた支社に下ろす。
違いといえば……怖い顔した幹部の前でプレゼンするぐらいかな?
『登坂、昼メシ』
プレゼンが終わって資料の整理をしてたら、怖い顔の代表、篤志さんが立ってた。
俺、怒られるような事なんもしてねーよ?
数日前、お久しぶりすぎて頑張っちゃったから
Aが翌朝立てなかったぐらい。
もしかして その事?
『あ……はい。すぐ行きます』
篤志さんに連れられて蕎麦屋に入った。
『お前ら、決めた?』
『え?何をっすか?』
篤志さんは苦笑いすると、ため息をついた。
『うちのやつさ、ハワイで式挙げるとか言い出して……披露宴みたいなのはこっち戻ってきたらするって』
え?
めんどくせ
『だろー』
あ……
洩れてた(笑)
『ああいうのは女性のためのイベントだからな。一生に一度の事だし……めんどくせぇとも言えないじゃん』
『大変っすね』
『お前も気を付けろよ?』
俺?
『アイツら、やたらつるんでるぞ』
ニヤリと笑った篤志さんに嫌な予感しかしなかった。
その日家に帰ると、エプロン姿のAが玄関まで走ってきて俺に抱きついた。
もうね、スッゲー可愛いの。
ひょいっと抱っこしたままリビングに行くと、ローテーブルの上にパンフレットが大量に置かれてた。
ん?
どのパンフレットにも青い海が全面的に載っている。
『これ、どうしたの?』
『あのね、ハワイで結婚式する!』
はぁーーー
遅かったっす 篤志さん。
こんなに可愛い笑顔で言われたら……
『ん。いいんじゃない?』
って言っちゃうよね。
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作者名:花梨 | 作成日時:2018年2月6日 9時