100年先も愛してる 3 (ページ9)

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夏の終わり頃、久しぶりにあかりと会うことになった。

『久しぶり～、A全然変わんないね(笑)』

元気な女の子だったあかりは、すっかり落ち着いた大人の女性になっていた。

共通の知り合いの近況を報告しあってる時、あかりがあっ！と声を上げた。

『健二郎先輩、結婚したの知ってる？』

『うっそ？里奈さんと？』

『そうそう。すっごく綺麗だったって……』

『えー、行きたかったなぁー。見たかった』

健二郎先輩も里奈さんも交友関係が広くて、私達みたいなちょっと知ってる程度の人間を招待したらすごい事になっちゃうもんね。

『でね、里奈さんの弟さんが、目が覚める程のイケメンだったって(笑)』

『ふぅーん』

あまり興味を示さない私を、あかりは心配して声を落とした。

『もしかして、まだダメなの？』

『えっ？あぁ！違う、違う。そういえば聞いてよ！あかり』

私が岩田くんと同じ会社でしかも同じ部署で、目の前のデスクに座ってるって話すと、あかりは急にガバッと頭を下げた。

『ゴメン！Aが今の会社に就職したって話したの私なんだ』

『ど、ど、どういうこと？』

『合コンで知り合った岩田くんの友達の友達に教えたの。その時は知らなかったんだよ？岩田くんの知り合いだって……』

『…………そうなんだ。』

『ゴメン』

大丈夫だよって笑うと、あかりはホッとしたみたいだけど、やっぱり心配みたい。

『何にもされてない？』

『あぁ、うん。あの時はそんなつもりなかったんだって。でも……本気で狙ってますって言われた。』

『まだ狙われちゃってるんだ…Aはどうなの？』

『私？今は全然。あっちゃんも翔くんもいるし、それに好きな人いるし』

あかりは、あのお兄さんかって笑った後、私の好きな人について聞きたがった。

『同期なんだけど、すごく優しくて大事にしてくれてるよ？』

結局その後、散々のろけてあかりは呆れたようなホッとしたようなそんな顔をしてた。

帰り際

『でも、気を付けなよ？岩田くん、あんまりいい噂聞かないよ？学生の時、遊びまくってたって……』

そう言い残して帰って行った。