100年先も愛してる 3 (ページ38)

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翔くんとお弁当を食べてデスクに戻る時、前から登坂くんが歩いてきた。

隣を歩いてる翔くんのスーツの袖をちょっと摘まんだ。

『あー、登坂。ちょっと』

登坂くんを呼び止めた翔くんは、瑞希に私を押し付けて、どっか行っちゃった。

一緒にいて欲しかったのに……

『A、登坂カッコ良かったよ？安西さんにあんたの事しか考えられないってハッキリ言ってたもん。見せたかったわ』

瑞希が珍しくデレデレしてる。

そんな事言うくらいなら嘘ついてまで会わなくてもいいんじゃないかな？

やさぐれてる私はふーんってだけ答えた。

そのあとも瑞希はしつこいぐらいその話をしてて、なんなら今市君と再現しそうな勢いだった。

『瑞希……もういいから。話は本人から聞く』

『ちゃんと聞いてあげてよ？元はと言えば私のせいだし……』

どういうこと？

聞きたかったのに安西さんがフロアに戻ってきて、私をすごい目で睨んでた。

何にもしてないのに……
そこまで嫌われる理由が分からないし、ああいった類いの女子と絡んだ事がないから対抗する術すら知らない。

目を伏せて自分のデスクに着いたら今度は岩田君に話しかけられた。

『何がどうなってんのか分かんないすけど……
嘘つくのは疑われても仕方ないっすよね。』

だよね。

小さく頷いてPCを立ち上げた。

『あれ？岩ちゃんまだ？』

そういえば、あれから今市君にデータを取りに行くように頼まれた岩田君がまだ戻ってない。

『分かんないのかな？私ちょっと行ってくるね』

大丈夫？って気にかけてくれた今市君に微笑んで資料室に向かった。

資料室の前、中から話し声が聞こえてきてドアを開けることを躊躇った。

『…………もっと協力…………何も……』

『お前と……はず……だろ』

何か言い争ってる感じがして、そっとドアを開いた。

『あんな嘘言ってバカじゃねえの？』

『そんな事どうでもいい！佐藤さんが傷ついて登坂さんを疑って離れれれば…』

『頭おかしいんだろ！』

『指くわえて見てるだけの岩田に言われたくないわ！』

『俺なりにAさんが不安になるように揺さぶってたんだよ！なのにお前が余計な事すっから台無しじゃねぇか！』

その時安西さんと目が合って……

『大っ嫌い！』

って言われた。

うん
私も……

他人を嫌いって思ったの初めてかも…