100年先も愛してる 3 (ページ31)

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岩田くんとお話した次の日も、登坂君は今市君と飲みに行くって…

信じすぎなんだよって言う岩田くんの言葉が、私の頭の中でぐるぐると回ってる。
さすがに連日は…
ねぇ？

『お疲れ様です』

フロアを後にして、会社の近くにあるカフェに入った。
ここからは会社の出入口が見える。

登坂君と今市君が出て来たら…

そう願ってたのに……

登坂君と一緒に出てきたのは安西さんで
二人は笑いながら並んで歩いていってしまった。

うそ……

『ね？だから言ったのに…気を付けてって』

いつの間にか私の前の席に座ってた岩田くん

でも、そんな事に驚いてる場合じゃなかった。

岩田くんを残したまま、フラフラとカフェを出た私は、ぼんやりしたまま自分の家に戻ってきた。

ペタンとラグの上に座って目を閉じると、浮かんでくるのは並んで歩く登坂君と安西さんの姿。

どれぐらいそうしてたんだろう。

カバンの中で携帯の着信音が聞こえて、そっと取り出して電話に出た。

『もしもし、佐藤さん？』

『はい…』

『安西です。そろそろ登坂さんと別れてもらえません？私、今日、登坂さんの家にお泊まりに行くんです。意味わかります？(笑)あのね登坂さん、もうAさんに飽きちゃったみたいですよ？でも、お兄さん達に睨まれるのが怖いから…』

一方的に話す安西さんの声と重なって聞こえてきた声

そろそろ行こっか？

それは紛れもなく登坂君の声で…
私は何も言えずに電話を切った。

アドレスから瑞希の番号を表示させて電話をかけた。

『もしもし？どしたの？』

『瑞希…今市君いる？』

『いるよ？変わろっか？』

登坂君と一緒にいるはずないのに、確かめた最後の望みが無惨にも砕け散った。

電話の向こうで隆二ー！と今市君を呼ぶ瑞希の声が聞こえた。

『今市君、いつ帰って来た？』

『え？19時かな？私と一緒に帰って来たけど…』

そう言って瑞希が今市君と電話を変わってくれた

『Aちゃん？どしたの？珍しいね(笑)』

『今市君…登坂君と飲みに行ってないの？』

『臣と？最近行ってないよ？忙しいって』

『そう…』

電話の向こうで今市君がなんで？って聞いてたけど、何でもないよって答えて電話を切った。

嘘つき

嘘つき嫌いって言ったくせに…

だから、夜遅くに登坂君からの電話に出れなかった。

どんな顔して話せばいいかわからなかったもん。