100年先も愛してる 3 (ページ30)

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その日から、登坂君は今市君と帰りに飲みに行く事が多くなってた。

もうすぐクリスマスって日、この日も登坂君がいないとやたら誘ってくる岩田くんをかわして電車に乗ったはずだったの。

自宅の最寄り駅に着いて、改札を通りすぎた時、後ろから声をかけられた。

『Aさん！』

ビックリして振り返ると、かわしたはずの岩田くんが立ってた。

『岩田くん…ついてきたの？』

『すみません。今日はちょっと話したい事があって…』

困ったな…
無視してもきっと付いてくるだろうし、家に入れるわけにいかない。

『…じゃあ、そこでいい？』

私は駅前にあるコーヒショップを指差した。
岩田くんは苦笑いで頷いたから、二人でお店に入った。

『話って？追いかけて来てまで言わなきゃいけないことなの？』

向かい合って座って、私は不機嫌丸出しで岩田くんに視線を合わせた。

『Aさん最近１人で帰ること多いですよね？』

『うん。登坂君は今市君と飲みに行ってるから…』

『それ、信じてるの？(笑)』

どういう意味？
目の前でニヤリと笑ってる岩田くんを黙って見つめた。

『そんな頻繁に行く？週のうち半分以上じゃない？』

『何が言いたいの？』

岩田くんは改札から出てくる人達に視線をやってから私を見つめた。

『Aさんは免疫無さすぎなんだよ。っていうか、信じすぎなんだよ。臣さんの事も俺の事も…』

『信じすぎ？』

『そう。もっと強く拒否してくんなきゃ諦められないじゃん』

そんな事言われても…
一緒に仕事してるわけだしやりづらくなるのイヤだもん。

『そういうとこね？漬け込まれんだよ』

岩田くんは私が考えてる事が分かったみたいに言ったの。

なんて言っていいか分かんなくなってたら、岩田くんが送ってくって…
大丈夫って返してるところで、改札からあっちゃんが出て来て、私は慌ててお店を飛び出した。

突然現れた私に驚いてるあっちゃんと並んで歩いて振り返ったら岩田くんが手を振ってた。