100年先も愛してる 3 (ページ3)

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連れてきてもらったのは、お気に入りになったあの洋食屋さん。

『オムライスにしよっかな。この前あっちゃんが食べてるの一口もらったけど美味しかったし…』

目の前にあるメニューをスッと登坂君の前に広げた。

『登坂君どうする？あのね、ハンバーグも美味しかったよ？それとね…』

甲斐甲斐しくお世話しようとする私に前からの視線が痛い。

『A…空気読めよ』

呆れている翔くんがサッとメニューを取り上げた。

『え？あー、でも登坂君…』

『俺もオムライスにします』

黙って頷いたあっちゃんがオムライスを4つオーダーした。

『俺、ハンバーグの気分だったのに…』

翔くんがボソッと呟いたけど、あっちゃんに睨まれて肩を竦めた。

『で？食う前に話し聞こうか』

あっちゃんはコップに入った水を一口飲んでから登坂君を見据えた。

『あ、あのね、私、登坂君と……』

言いかけてん？と考えた。

"俺の"とは言われたけど、付き合おうと言われたわけじゃなかった。

そっと登坂君を見ると、優しく微笑んでくれた。

『Aさんとお付き合いすることになりました』

真っ直ぐあっちゃんと翔くんを見て報告してくれた。

『どうしてそうなんの？お前、あのなんだっけ？新入社員の……』

翔くんが椅子の背もたれにドン！と背かをつけておしぼりをクルクルしてる。

『あの子とは何でもありません。』

『登坂さーんって言われてムダに絡まれちゃってるじゃん？おまえも満更ではなさそうだったし？』

翔くんの安西さんのモノマネは壊滅的に似てなくて、笑いそうになった。

『そうかもしんねぇけど、Aを傷付けたことに変わりないだろ』

あっちゃんの落ち着いた声に私の背筋はピンと伸びた。