100年先も愛してる 3 (ページ13)

今日:20 hit、昨日:0 hit、合計:298,359 hit

113 ページ13

金曜日の帰り、会社の近くに出来たケーキ屋さんにやって来た。
明日、登坂君のお姉さん家に行くんだ。

『ね、どれがいいかな？』

『何でもいいってー』

お腹すいてんのかな？
ちょっとイライラしてる登坂君を気にしながら、焼き菓子のセットを可愛くラッピングしてもらった。

ショーケースの中に並んだ残り少ないケーキ。

『ね、ケーキ買う？』

『いいけど…どれ？』

二人でショーケースを覗き込んでイチゴのショートケーキとガトーショコラを買った。

お菓子とケーキを受け取って駅に向かう。

『なぁ、今日篤志さん帰ってくる？』

『今日はねぇ真依さんとこにお泊まりなんだよね。真依さんが言ってた(笑)』

そっかってだけ言った後、登坂君は黙って歩いてた。

どうしたんだろ。

『今日もご飯食べに来る？』

『ケーキ買っちゃったし外で食えねぇもんな。なぁ…』

『なぁに？』

『俺ん家……おいで』

へっ？

『と、と、と、登坂君ん家、ざ、ざ、材料ある？』

『なんかあると思うけど……』

『帰りにスーパー寄る？』

『パスタとかでいいじゃん。ソースあるし』

電車を降りてそのままスタスタ歩いちゃうから慌てて後を追いかけた。

登坂君のマンションの前を通りすぎちゃって、あれ？って思ってるうちに私のマンションに着いちゃった。

『着替え……取っておいでよ』

泊まるの！？

『今日、俺ん家泊まって？』

ドキドキしながら頷いて、お泊まりセットを用意したんだけど、頭が上手く働かなくてすごい量になった。

『どっか旅行行くみたいになってんじゃん(笑)下着だけでいいって』

下着ーーー？

頭から煙出そう。

登坂君ん家は２回目。

あのストーカーの一件以来なんだ。

『お、お邪魔します』

二人でご飯の準備して、向かい合って食べたんだけど落ち着かない。

今日、登坂君も無口だし……

『お風呂入っといで』

もう心臓壊れちゃう。