100年先も愛してる 3 (ページ1)

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えっと……

これはどういうことかな？

私の目の前には登坂君がいて、右の二の腕を捕まれていたのが、今は両腕をしっかり捕まれている。

『お前が好きだよ……ずっと』

私に言ってんのかな？

まさか練習？

それともドッキリ？

『なぁ、なんか言えよ』

なんかって言われても……

『あ、あの、ちょっと状況がよく分からなくて…』

『なんでわかんねぇんだよ。俺はそれがわかんねぇ』

『だって…登坂君怒ってたし、話してくれなくなったし、安西さんと仲良くなってるし、安西さん胸大きいし…』

言ってて目の前がぼやけてくる。

『お前が岩ちゃんに好きだったとか言うからだろ。俺が身を引いた方がいいのかなって…安西は一応俺らの部下だし仕方ねぇじゃん。最後のは…関係ねぇだろ』

関係なくないもん。
コンプレックスだし

ちょっと頬っぺたを膨らませると、頭の上で「フッ(笑)」と登坂君が笑った。

『お前は……誰が好きなの？』

チラッと上目遣いで見ると、登坂君はちょっと拗ねてるみたいに見えた。

『わ、わ、私だってずっと登坂君が好きだったもん。』

「なぁ、それ誘ってんの？」

『……え？』

誘う？

『上目遣いで好きなやつにそんな事言われたら……』

ほんとにわかんなくて首を傾げると、ゆっくり登坂君の顔が近づいてきた。

あっ……
キスされる！

思わずギュッと目を瞑ったけど、そんな気配はやってこない。

恐る恐る目を開けると、登坂君も目を閉じて深く息を吐き出していた。

『お前、初めてだろ？こんな埃っぽいとこで初めてはないよな(苦笑)』

優しい……
それに、ここ会社だしね。

『さて、戻るか！』

登坂君はドアの前で振り返って、ビシッと私を指差した。

『お前、今から俺のだからな！』

俺の……

その響きが嬉しくて、緩む頬を隠すのに必死だった。