100年先も愛してる 3 (ページ35)

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臣

『ちょっと待てって！全然わかんねぇんだけど…』

はぁ？って出ていこうとした隆二の腕を掴む。

『なんで知ってんの？安西と会ってたこと』

隆二は小さく舌打ちをして教えてくれた。

『昨日の夜、Aちゃんからお前と飲んでないのかって電話があったんだよ。ここ最近は飲みに行ってないって答えたんだ。なんか様子おかしいし、どうしたの？って聞いたけどなんもないって切っちゃって…』

隆二はそこで大きなため息をついた。

『で、朝来てみたら安西がお前と寝たとか言いふらしてて、そしたら岩ちゃんが…』

『岩ちゃんが？なに？』

『昨日、会社の前にあるカフェで、お前と安西が一緒に帰るとこ見たって…Aちゃんと』

Aと？
アイツと一緒に出たとこ見てたのか…

『確かに安西と帰ったけど、寝てねぇし』

『お前…とりあえずアウトな！特に安西はアウトだわ』

まさか見られてたなんて

俺が茫然としてる間に隆二はデスクに戻って行った。

俯いたまましばらく動けなかった。

何がどうなったら俺と安西が寝た事になるのか
どうして安西がそんな事を言いふらしたか

考えてるとまた休憩室のドアが開いた。
Aかと思って顔を上げると、そこに立っていたのは岩ちゃんだった。

『見事にやられましたね。臣さん(微笑)』

なんで笑ってんだコイツ…

『昨日、Aと…』

俺が言いかけたのを遮るように岩ちゃんが話しだした。

『見ましたよ。Aさんと一緒に…
俺、Aさんにちゃんと忠告したんですよ？
安西が臣さん狙ってるから気を付けろって
なのに、二人してのほほんとしちゃってさ
そんなんだから足元掬われんだよ(微笑)』

男の俺でも見とれるようなキレイな微笑みを見せて岩ちゃんが出ていった。

相談があるって言われただけ

それも瑞希の事だから
隆二にもAにも言いづらくて黙ってただけ

ふーん。

やってくれたじゃん