100年先も愛してる (ページ11)

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一年前と少し前、３年になった私は自分は参加していないダンスサークルの新入生勧誘のビラをあかりと一緒に配っていた。

『ほらあの子だよ！』

あかりの視線の先に友達と笑いながら歩いてくる岩田くんがいた。

「王子様が入学してきた」
そんな噂は聞いた事があって、確かに爽やかイケメンだなぁって思ったんだ。

健二郎先輩が好きな私は、それ以上の感想もなく「イケメンだねー」と答えたと思う。

目の前を通る岩田くん達に持っていたビラを差し出した。

『良かったら見学来てくださーい』

立ち止まった岩田くんは私の差し出したビラと私を交互に見てニッコリ笑って頷いた。

次から次に歩いてくる新入生にビラを配っていると、隣に立つあかりが腕をツンツンしてきた。

『なぁに？あかりも配って！終わんない(笑)』

『あれ見て…』

あかりが指差した先には友達とふざけあう岩田くんがいて、チラッと振り返ってペコリとお辞儀して…そんな岩田くんの頭を友達がワシャワシャしてた。

『可愛いねぇ(笑)』

私が笑いながら言うと

『鈍感…』

あかりは呆れたように呟いた。

あとになってあかりに「あの時の岩田くん、Aの顔見て赤くなってたよね。王子様に惚れられたんじゃん？」って言われた。