剣士が気になる天体学者__【ONEPIECE】 (ページ9)

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次の日の朝早くに、私は目が覚めた。

何故か…それは、話せば長くなるのだが、簡単に言うと、“昔起きた悪夢”を見た。

眠気眼を擦りながら芝生甲板に出てみると、そこにはゾロが1人で鍛練をしていた。

鍛え上げられた身体から滴る汗、少しずつ荒くなっていく吐息。

少しだけ見惚れていた。…ん？この行為って変態に近しい気が…

ｿﾞﾛ「おーい。」

『ひぇあっ！？』

こんな事を考えてる間に、ゾロがすぐ目の前…いや、鼻先が触れてもおかしくない距離に顔があった。その事に吃驚して、腰が抜けて尻もちを着いてしまった。

ｿﾞﾛ「おい、本当に平気か？お前。誰かに“食われる”ぞ？」

『だ、大丈夫…少しだけ、吃驚しただけ。』

ｿﾞﾛ「ふーん…そうか。それにしても、随分早いな、起きるの。」

『…悪い夢、見ちゃって…』

私は、座り姿勢を整えると、ゾロが近くにあぐらをかいて座って寄り添ってきた。

ｿﾞﾛ「どんなん見たのかは聞かねぇが、辛かったんだな。」

『…えぇ……とても…』

私の頬に、涙が伝う。

こんな惨めな顔をゾロに見られたくなくて、俯く。

今、“姉”は何処にいるのか。
何をしてるのか。

ただ分かる事は、生きている事だけ。

姉の名である“etoile”と記された、

このビブルカードが動いているから。