剣士が気になる天体学者__【ONEPIECE】 (ページ33)

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SCENE_33 ページ33

ルーナside

目が覚めた時にはもう、ライの言っていた黄色い星型の果実が置いてあった。きっとこれが、俗に言う〝悪魔の実〟。彼の体はもう冷たく固まっていて、更に涙が溢れる。でも、彼との約束を守らなくちゃいけないから、無心にその実にかじりつく。美味しいものとはとてもじゃないけど言えない、不思議な物だった。
完食した時にはもう、私が身につけていた白いワンピースは、スカートの部分が赤い血で染まってしまっていた。

『……行かなくちゃ。お姉ちゃんの所に。』

そう思い立ち上がると、首に違和感があった。慌てて触れると、月のペンダントが首から掛けられていた。アクセサリーなんて、私は持っていないから、きっとこれは……。ごめんなさい。私、貴方に贈り物なんてしたこと無かったのに、ずっと貴方から貰ってばかりで。

部屋へ戻ると、姉のエトワールがそわそわしながら待っていてくれていた。私が部屋に入るやいなや、

ｴﾄﾜｰﾙ「ルーナ！貴方どこへ行ってたの！？……服も血だらけじゃないの…！何処か痛いところとか無い？」

『……痛い。心が痛いよ、お姉ちゃん。』

震える声でそう答えた後、私は泣き崩れた。それから少し落ち着いてから、私はエトワールに全てを話した。

ｴﾄﾜｰﾙ「…辛いね。痛かったね。苦しいよね。……大丈夫。私、ルーナに協力する。私に出来ることなら、政略結婚だって何だってするわ！…だから、今の貴方には笑顔でいてほしいの。」

だからって、私の身代わりになっていい理由にはならないよ、お姉ちゃん。

……さて、夜もだいぶ更けてきた。そろそろ寝ておかないと。全て計画通りに行くようにしなくちゃ。
じゃあ、お休みなさい―――