剣士が気になる天体学者__【ONEPIECE】 (ページ31)

今日:1 hit、昨日:14 hit、合計:58,130 hit

SCENE_31 ページ31

ﾗｲ「おい、テメェの相手は俺たちだろーが。」

私を庇うように、傷だらけの体の彼が立ち塞がる。

「船長の女に手を出したお前は、もう命の保証はねェよ。」

ﾗｲ「…ルーナは………お前の女な訳ねェだろ！！ルーナは…俺が貰う！！」

漢気のある彼の後ろ姿は、今でも忘れることは無い。

あの時感じたときめきも、

自分が何も出来ないという無力さも。

だが、奮闘虚しく

彼の命の灯火は

この場で消えようとしていた。

そんな様子を、私はアルタイル皇子の横で見ていることしかできなかった。

ﾍﾞｰｽ「お前の望みは何なんだァ…？？さっきからずっとルーナを守ってるみてェだが……」

ﾗｲ「……俺は……ルーナに幸せになって欲しいだけだ…！」

ﾍﾞｰｽ「ケッケッケッ…無駄な事を…！」

〝ファクトーン〟

ﾗｲ「…何だ？…まさかこれは…！」

ｺﾚｸﾀ「そうさ。これはオレの〝マジマジの実〟の能力、ファクトーン。これをここにいる者たちに発動すれば、真実しか話せなくなる。…もし、嘘をつけば…！！」

ﾗｲ「命を落とす…そんな事は分かってる。」

ｺﾚｸﾀ「ノン、ノン、ノン。ノーだよライ青年。多量出血さ。大量の血を流させて、沢山苦しませてからﾀﾋなせるのさ！！」

ﾍﾞｰｽ「じゃあ、教えて貰おうか、ライ。」

〝賢者たちは、何処にいる？〟

ﾄﾞｸﾝｯ

ﾗｲ「…望遠室、だ…！ただ、お前達が賢者を支配したとて、地位や名声は確保できないがな…！」

ﾍﾞｰｽ「お前は、お世辞というものを知らんようだな……醜いヤツめ。」

〝ロック･ショック〟

ベースがそう唱えると、ライより2回り大きい、この国の何処からか抜け出てきたであろう地盤の1部が矢のようにライへとぶつかって行った。

かろうじてライは助かったけれど、微かな息と、とめどなく溢れる紅き血液により、ライはもうこの世からいなくなってしまうのだと悟った。
アイツらがライに背を向けた瞬間、私はライの元へと駆け寄り、彼を抱き寄せた。
ベース達は、ここまで痛めつけた事に満足したのか、笑いながら亡骸を踏みつけながら帰って行った。