57話 ページ9
『成程、そういう事だったのか
┄それで、東方少年は厨房の掃除をしてる…と』
花が生けてあるバケツを、それ以前に用意して組み立てて置いた"スタンド"に丁寧に置く
あれから5分程経ったであろうか
Aは無事、トニオと花の設置場所を決めた後
設置準備をしつつ、億泰にこれまでの話を聞かせてもらっていた
どうやら店主、トニオも"スタンド使い"らしく
スタンドを使って"身体の悪い所を料理で治す"といった事をしているそうだ
┄しかし料理を口にした際、
"異常な反応を示してから治る"ようで、億泰がその反応を見せた事により、仗助が勘違いをした
…結果的に、手を洗わず厨房に入り込むという"タブー"を犯し、"薬用石鹸"を振り渡されて今に至る…との事らしい
『んー…俺はその反応を見てねぇから、イマイチパッとしねぇけど
彼にとって其れが"自分の幸せ"と感じる事だし、悪い事ではねぇから"問題ない"と思うぞ…うん』
置いた際に挿し位置がズレた花を元に戻し、チラリと厨房の方を見る
そこにはトニオに指導されながらも、必死に掃除をする仗助の姿があった
億「んなことよりもAさん!!ここの料理は全部サイコーなんだぜぇ〜ッ!!
どの料理を食ってもまるで他とはレベルが違うっつーか、兎に角うめぇーんだよ!!」
先程出された"プリン"を食べつつ、億泰はトニオの料理の腕をベタ褒めする
それを聞き
Aは口の前に軽く手をやり、目を薄める
『そうだな
1人で店を営むって事は"それなりに腕に自信がある"って事だろう?
┄そう考えると、彼の料理の腕前がどれほどのものか…いとも容易く想像出来るな』
そんな事を言ってると、厨房からトニオが此方に向かってくる
ト「お待たせしまシタ、此方お返ししまスネ?」
彼の手から"サインの書かれた伝票"を受け取り、Aは頭を下げる
『有難う御座います
…ところでトラサルディー様
これは私事なのですが、彼┄東方仗助が貴方様に無礼を働いた事へのお詫びです
どうか受け取ってくださいませんか?』
Aはスタンドの近くに置いていた"小さめの綺麗な花束"を差し出す
花スタンドと同じ色合いの、小さくも綺麗に組まれた花束であった
ト「これは…?」
『私が持参していた花を使い、少々不格好ですが作成させて頂きました…
┄壁から吊るして"ドライフラワー"として飾るのも良し、花瓶にそのまま生けるのも良いかと…』
Aは微笑みつつ、花の説明をする
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A藍(プロフ) - なしばさん» コメント有難う御座います、ヒェッ…前作から読んで下さってた方ですか…!!これからも、夢主君には沢山甘やかしたり甘やかされたり…兎に角、甘やかしたいので(←)もっと更新頑張ります!!^^* (2021年6月25日 19時) (レス) id: e84df0134f (このIDを非表示/違反報告)
なしば(プロフ) - 前作から読んでいるのですが、続編とっても嬉しいです!! 前作で百面相の正体が分かり、これからどうなっていくのか気になります……! 恥ずかしがる空見くんも本当に好きです。これからも応援してます! (2021年6月25日 17時) (レス) id: 485594ded7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:A藍 | 作成日時:2021年6月24日 15時