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67話 ページ19

『〜ッやっちまった、かぁ……!!』


Aは静かになった自室の中で、1人寂しく声を出す


"人差し指を立てた状態の右腕"を
左同様顔の横に投げ出し、大の字になる



┄流石に、間に合わなかった(・・・・・・・・)


彼の頭上では、"書き途中の文字"が意味をなさずに消えてゆく



『(やはり天井の分(・・・・)を無くして、家全体を"上書き"するべきだったか…

┄そうすれば、彼の話を聞くことが出来たかもしれない)』



後の祭り、とはよく言ったものだ

Aはそんな事を考えつつ、思い切り身体の力を抜いて深呼吸する




天井に4枚、自分自身に1枚、そして枕元の携帯から1枚と┄

合計6枚のメモ紙が、それぞれの物から浮き出てくる



まずは天井のメモ紙が、はらりと音を立てて剥がれていく



1枚目は《どんな電気も"受け付けない"紙で出来た縄》が描かれたもの

2枚目は《自室の天井部分は、光を寄せ付けない》と書かれたもの

3枚目は《空気中でスパークが発生した際、"熱"だけは発させない》と書かれたもの




そして最後の1枚が、剥がれ落ちる


その直後、天井を覆い尽くしていたメモ紙が一斉に消え失せた(・・・・・・・・)


4枚目のメモ紙を指で掴み、内容を確認する


┄《自室の天井を覆い尽くす量の"ダミー"のメモ紙》が描かれたものである




『(流石に仕事終えた後に、"あんだけの量かきこむ"のは……今の俺じゃ(・・・・・)無理だな、うん)』



自分の力の無さを理解しつつ、次は自分の腹部から浮き出た紙を剥がす


《全身の触感が感じにくくなる》と書かれたもの

つまるところ、Aはこのお陰で"微弱の電気"を耐えていたという訳である


┄だが"両手首に電気を受けていた事実"は無くならず、彼の左手(・・)は偶にピクリと震えていた



そして、最後に携帯の方に目線を向ける









『┄すみません

説得(・・)どころか、話もまともに出来なかったです…』



ぼんやりと光を放つ其れに、話し掛ける(・・・・・)









承「《イヤ、充分過ぎる結果だ

其方に財団の治療班が向かっている、彼等から手当てを受けてくれ…

┄無理を、させてしまったな》」



安心感のある、低い声が聞こえてくる



『分かりました、有難うございます

┄"あの子達"が無理する位なら、俺は喜んで代わりますよ』


メモ紙が、剥がれ落ちる




《"充電と空条承太郎と電話する"事以外、いかなる物も受け付けない》

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A藍(プロフ) - なしばさん» コメント有難う御座います、ヒェッ…前作から読んで下さってた方ですか…!!これからも、夢主君には沢山甘やかしたり甘やかされたり…兎に角、甘やかしたいので(←)もっと更新頑張ります!!^^* (2021年6月25日 19時) (レス) id: e84df0134f (このIDを非表示/違反報告)
なしば(プロフ) - 前作から読んでいるのですが、続編とっても嬉しいです!! 前作で百面相の正体が分かり、これからどうなっていくのか気になります……! 恥ずかしがる空見くんも本当に好きです。これからも応援してます! (2021年6月25日 17時) (レス) id: 485594ded7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:A藍 | 作成日時:2021年6月24日 15時

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