海賊グリ〜あなたの匂いを探して〜

第三十六話 ページ36

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あの後は皆が起きてきて楽しく朝食を取り、マイクが言っていた様にゴールドが包帯を巻き直してくれた


ゴー「色は酷いが数日で引くはずだ。ただ2,3日は無理して歩き回らない方がいい」


『…わかった』


トリ「まぁガキ共も船に残ってるはずだから、そいつらの子守りでもしてりゃあ退屈はしないだろうよ」


『そうね』


彼らに力を借りながら、再度船内を移動する
次はどうやら甲板に行くらしい
私は特に行きたいところがない、というかわからないため、行き先は彼らにお任せしている


『ありがとう』


ゴー「おう！じゃあ後は頼むぞ」


トリ「あぁ」


ゴールドはそう言うと船の中へと戻っていった
甲板の隅に椅子を用意してくれ、そこに座らされる
甲板にはチップとクックとラッピーノがいて、どうやら掃除をさせられているらしい
私達に気付いたチップはトコトコと歩いてきて、挨拶をしてくれた


『ヨーホー。偉いね』


トリ「こいつは新人を甘やかしすぎなんだよ。まぁまだまだお前も新人だがな」


チッ「うるさいな。オイラは甲板掃除が辛いのを知ってるから手伝ってやってるんだ！」


それが甘やかしてるって言ってんだ、と先輩らしく叱るマイク
昔は言われる側だったのにね(笑)
甘やかすのはその人の為にならないことをマイクも学んだんだな、なんて


『まぁまぁ、彼なりの優しさでしょ？優しいね』


チッ「えへへ〜」


私とチップのやり取りを見てため息をつく彼
厳しすぎたら潰れちゃう事もあるからね。こーやって甘やかしてくれる人も必要だと思うんだ


チッ「足痛くないか？あ、ココ寒くない？毛布いるか？」


『大丈夫よ。ありがとう』


よく気が利くいい子だな
海賊に対してあまりいい印象がないからか、こんな子が海賊なんて…って考えてしまう私はいけないのだろうか

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