探偵学園Q (ページ26)

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第二十五話ページ26

リュ「出版社に売り付ける事が目的じゃないとすると考えられる可能性は一つ。その原稿を自分の作品として発表する事」

数馬「コンクールの主催者に応募者の名前を問い合わせたら見事にヒットしたよ。先生の名前が」

数馬とリュウはじわじわと先生を追い詰めてゆく

キン「でも、どうしてそれが西村静香の遺作だって分かったんだ？」

『作家はよく書きかけの原稿をバックアップするのにメールボックスを使うのよ。数馬にハッキングしてもらったらしっかりと残っていた様よ？西村静香のオリジナル原稿が』

リュ「でも彼女の作品を自分の物にするには一つだけ問題があった。その作品を既に読んでいた人間が居たんだ」

メグ「殺された被害者達・・・」

メグの答えに肯定の意を示し続けるリュウ

リュ「アンタは悪魔に魂を売り渡したんだよ！！」

リュウがこんなに怒りを露わにしたの久しぶり・・・思わず怯んでしまった
その後近くに待機していたパトカーが入ってきて諸星さん達が先生をパトカーへ案内していた

キュ「待ってください！」

キュウの言葉に先生は足を止めた

キュ「僕にはどうしても信じられません。そんな醜い欲望の為に貴女が人を殺すなんて・・・」

リュ「キュウ。これがこの世界のリアルなんだ。僕達が立ち向かおうとしている現実なんだよ」

そういってキュウの隣に並ぶリュウ

キュ「違う！そんな事ない！だってあの人・・・メグを抱いてくれたんだもん。メグが死体を見てパニックを起こしてる時。母親みたいに・・・優しく」

メグを見ると目を伏せてその時の事を思い出しているようだった

キュ「リュウ。事実が全て真実を語ってる訳じゃないんだ。事件を解決する事も大切だけどその裏に隠された真実を見抜く事も探偵として大切な役目だと思う」

リュウはキュウとは目を合わせなかった

キュウ「だからこそ人を救う事が出来るんじゃないかな？あまっちょろいって思われるかもしれないけど僕は・・・」

信じたいんだ、そういったキュウの目はとても真っ直ぐだった

先生「バカな子ね。あたしみたいな女を信じるなんて・・・」

ありがと、先生は振り向くとそう一言言ってまた歩き出した
諸星さんはキュウに同意する様に大きく頷いてから先生をパトカーに連れて行く