宿命を背負し者達～second part2～【ハリーポッター】 (ページ37)

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第８０話『アラゴグ』ページ37

禁じられた森の中は真っ暗で、注意してみないと蜘蛛を見失いそうだ。ハリーにも手伝ってもらい、真っ暗な道を進む……。前に罰則で禁じられた森に行った事はあるが、あのときはそばにいてくれるハグリッドがいた。今はもう遠くに行ってしまってる………。そのハグリッドが蜘蛛を追いかけろと言った………。きっと私達にヒントを与えたんだろう。蜘蛛を見失わないように慎重に進む……。

ロン「ねぇ、もうやめようよ………。」

A「ハグリッドが蜘蛛の後を追えって言ったじゃない。」

ロンにそう強気に言い、私達は蜘蛛の後を追って森の奥深くへと進む。

ロン「ねぇ……蜘蛛の数が増えてきてる……。もう引き返そうよ……。」

ハリー「行こう。」

A「ハリー、明かりをちょうだい。」

ハリーにも明かりをつけてもらい、奥へ進むとどんどん蜘蛛の量が増えてきた。上からも下からもハサミをカチャカチャならして威嚇している。気付いたら私達は大量の蜘蛛の群れに囲まれていた。

？？？「誰だ……？ハグリッドか？」

目の前から声が聞こえた。

見たこともないほど巨大な蜘蛛。その目は白濁として………盲目だ。まわりの蜘蛛達がアラゴグ！アラゴグ！と呼んでいる。きっとこの巨大な蜘蛛の名前なのだろう。

ハリー「違います。」

アラゴグ「帰れ。せっかく心地よく眠っていたというのに………。」

A「私達、ハグリッドの頼みでここにきたんです！」

蜘蛛の群れが私達を襲おうとしている。私は急いで巨大な蜘蛛に言った。効果はあったようだ。ハサミが下げられる気配を感じた。

アラゴグ「ハグリッドが………？ハグリッドは他の人間を寄越したりはしなかった。」

A「理由があるんです。秘密の部屋が開かれて、マグル生まれの生徒が次々と襲われてるんです………。犯人の疑いをかけられたハグリッドはアズカバンに連行されました……。」

この言葉を聞いた瞬間、蜘蛛達は怒り狂ってハサミを鳴らした。人間の拍手と似ていたが、決して気持ちのいい音ではなかった。

アラゴグ「しかしそれは昔の話だ。何年も何年の前のことだ。よく覚えている。みんながわしのことを『秘密の部屋』に住む怪物だと信じ込んだ。ハグリッドが『部屋』を開けて、わしを自由にしたのだと考えた。」

ハリー「それじゃあ……あなたは『秘密の部屋』から出てきたのではないのですか？」

アラゴグ「わしが！」

アラゴグは怒りでハサミをうちならした。背中からどっと冷や汗が流れる………。