sweet scent (ページ5)

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「お帰りなさいませ、ハギョン様」

「ただいま！！」
「お邪魔します」

ぺこり、と頭を下げて入って来たチョン、テグン

もう何度もハギョン様にくっついてウチに来てる
初めて彼を連れて来た時は心底びっくりした。
ハギョン様が、誰かを連れて来るなんて初めてだったから

「シガ、テグナ今日も泊まるから！よろしくね！」
楽しそうに、嬉しそうに、
俺に笑顔を向けて来る主人に胸がぐっと、苦しくなる

そんな時いつも、チョンテグンは俺を睨んで来る

「…かしこまりました。お食事はすぐに取られますか？」

「うーん…1時間後によろしく～！」

ハギョン様と、テグンのカバンを受け取り頭を下げれば2人は部屋に入っていく
女になんかなりたくないんだとずっと言ってるハギョン様だから
きっと…あの2人がどうなるって事はないかもしれないけれど、
ただ…あの男は確実にハギョン様に惚れてる
俺もそうだから、わかる…

1時間後、部屋に呼びに入ると2人して制服のままベッドの上で昼寝をしていた
特に…乱れた様子もない…よかった、、

「ハギョン様…、ディナーのお時間です」
トントン、と優しく肩を叩くとうっすらと目を覚まして起き上がってきた

「ん～…しがぁ…ねむい、」

手を伸ばして首元に腕を絡ませて抱きついて来る
「っ…！」

ダイレクトに伝わって来る、甘い香り…

「…ハギョナ」

脳が痺れそうになったその時にハギョン様が後ろに倒れて行った

「ぐぇっ…！テグナ～痛い～…」

一緒に起きたテグンさんがハギョン様を引っ張って自分の腕の中に閉じ込めて
キッと俺を睨みつけた

「…お食事のご準備が整いました。」

「はぁいっ、いこっ！テグナ」
「ん…」

ハギョン様が腕から離れると俺をもう一度ちらりと見てから一緒に立ち上がった