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「あ、やば。 屋上に出店するカフェとの打ち合わせの時間だ」
坂本さんの声に時計を確認すると、打ち合わせまであと1５分だった。
「えっ！あちらの本社ででしたよね？急ぎましょ！」
急いでPCを閉じてバッグにファイル類と共に放り込み、パースを入れた筒を３本、肩にかけた。
坂本さんは手帳だけ手に持つと「お前お金ある？タクシー代清算お前がして」と、身軽にエレベーターホールに向かっていった。
「ありますけどぉ…」
あたふたと坂本さんの後を大荷物で追いかけてちょうど来たエレベーターに乗り込んだら、
坂本さんが私の手からヒョイっとバッグを取った。
「ほら、そっちも」
そう言ってパースの入った筒を渡せとジェスチャーして。
いやいやっと手を振りながら筒を背後に回し、「自分で持てますから！」とバッグをひったくり返した。
「貸せって」
「大丈夫、です。」
「いいから」
「いえ、ほんと持てますから。」
押し問答をしながらも、エレベーターは下って行く。
「…オフィスで持たなかったのは悪かったって。」
「そんなこと言ってませんよ？」
「甘やかしてんのばれたら、あんま良くないじゃん？」
「だからそんなこと言ってませんって！」
坂本さんは口は悪いけど、
本当は優しい。
優しいからこそ甘えたくない。
エレベーターがついても尚、揉めていて、
揉めながらも降りようとした瞬間、
開いた扉から乗ってきた人とぶつかってしまった。
「あ！すみません！」
私の持っていたケースも、
その人の持っていたケースも
ガランガラン！と音を立てて転がった。
ぶつかったその人は、
慌ててケースを拾い上げ
「スミマセン、ゴメンナサイ！」
と片言の日本語で言った。
「降りる人が先ってゆう文化の国の人じゃないのかな？」
と先輩は少し驚いた顔をしたけれど、
これ幸いとばかりにケースを拾い上げて、先にスタスタと歩き出した。
「もー！私持ちますよー！甘やかしてるって思われますよー！」
慌てて後を追いかけて、
タクシーに乗り込んで
先方に急いだ。
それで、
拾ったケースが違う物だったとは
気付かなかった。
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ゆき智(プロフ) - ｳｯﾁｰさん» ウッチーさーん！お久しぶりです！またお会い出来て嬉しい(´･∀･｀) 月9っぽいですか？うふふ (2017年12月24日 22時) (
レス) id: 91b7f5c37e (このIDを非表示/違反報告)
ｳｯﾁｰ(プロフ) - おひさしぶりです。イッキによんでしまいました。まるで月9のようなお話。そして展開。私の頭のなかで妄想が駆け巡っています。このお話の翔ちゃんがメチャクチャ好きです。リアル翔ちゃんもきっと目をまんまるくしたり、刷るんだろうなーってニヤニヤして読みました。 (2017年12月23日 20時) (レス) id: 7f541d8bdf (このIDを非表示/違反報告)
ゆき智(プロフ) - なこさん» 翔ちゃんにも色んな葛藤があるのですよ、許してあげてー！っていや、電話の向こうでソレは嫌よね^_^; (2017年12月18日 18時) (レス) id: 91b7f5c37e (このIDを非表示/違反報告)
なこ(プロフ) - 翔ちゃん！その女は誰よ！ナニしてるのよｺﾗｰ ( ｀Д´)ﾉ同志だと思ってるから、翔ちゃんのそんな態度にビックリしちゃいますよね。うーん、ゆき智さん！これからどうなっちゃうの！？ (2017年12月14日 23時) (レス) id: 6488402744 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき智(プロフ) - なこさん» みんな切ないよねぇ課長以外…でもやっと動き出します♪ (2017年12月11日 18時) (レス) id: 91b7f5c37e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆき智
| 作成日時：2014年11月28日 1時
