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「それではA君、今からレイシフトを実行するが……準備はいいかい?」
「あっ、はい!」
同伴者であるマシュは既に武装している。
「よろしい。それでは諸君、今から新たなる特異点関ヶ原のレイシフトを実行する!」
ダ・ヴィンチの合図に合わせてコフィンに身を投げる。レイシフトはこれで四度目だ。大丈夫、なにも恐れることはない。
『アンサモンプログラム、スタート。霊視変換を開始します。』
アナウンスの音声がコフィンに響く。静かな振動が体全体に伝わると脳全体が浮くような感覚に襲われる。
『全工程、完了。グランドオーダー実行を開始します』
薄暗いコフィンが一瞬で青白く染まると浮いてた脳の感覚は弾けるほどの痛みを伴い、体は存在しなかったかのような消失感に包まれる。……今度も必ず生きてみせる!
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脳が徐々に体に戻ってきた感覚がする。レイシフトを行うたびに私は死んでいるんじゃないかと思ってしまう。
「先輩!」
歴史感じる砂埃の匂いと雲ひとつない晴天、そしてマシュ。
「おはよ……」
まだ頭は眠っている。
「先輩、いけません! 起きてください!」
マシュは必死の形相で話す。遠くからは金属の軋む音が延々と響き渡っている。……もしや
『A君、聞こえるかい? かの天才美少女ダ・ヴィンチちゃんからの緊急連絡だ。試算時点で特異点のエネミー情報は既に偽造されていた! 遠方からメカのような適正存在を捉えた、至急マシュと戦ってくれ!』
「逃げることはできないんですか!」
突然すぎる。
『残念ながら四方八方挟まれてる感じだ! こちらもなるべくメカの弱点を解析する、それまでに時間を稼いでくれ!』
特異点はじめのエネミーはワイバーンじゃなくて、メカだった。……いくぞ!
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作者名:よろず/串刺しゴリラ饅頭 | 作成日時:2018年1月6日 11時