頑張って可愛くなるから、一緒に海に行きたい (ページ6)

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変な人ページ6

森永心美はしばらくすると絵を描くこともなく部室を出ていった。志遠だけに｢さよーならぁ｣とだけ言ったのが若干気に触った。けど私はただひたすら無心で作品を描いた。
今日はあまり部員がきてない。というか私と志遠以外に誰もいない。
志遠は今日も相変わらず白いキャンパスの前でぼーっとしている。
｢…………森永さん｣
｢え？｣
横目でちらっと志遠を見ると突然彼はそんなことを言い出した。わけがわからず聞き返す。
｢ブラが透けてた｣
｢は？｣
｢…………帰る｣
｢ええ？｣
そして志遠は通学カバンをもって突然帰った。
取り残された私はただ呆然としている。
変わり者なのは知ってたけど、私にも今回のことは理解できない。
……まぁ、いっか。
私は半乾きのキャンパスに再び色を置き始めた。

姉→←いやなこと