二日目 ページ10
診察室を出た私は、目の前で待っていた鶏を避け階段を上った。
まだ寝るには早いし、病院内を歩き回ろうと二階の広間に向かった。
そこには昨日も会った黒くて大きな球体さん。
テーブルの上には空の皿があったので何か食べていたのがわかる。
「…ｚZ」
当の本人はぐっすり寝ていたので特には声をかけずに三階へ向かった。
三階は話す猫が居て、昨日と同じ位置に紅薔薇さんは立っていた。
猫は「先生に診てもらったのかい？よかったねぇ。」と一言。
私は昨日気さくに話しかけてくれた、紅薔薇さんのもとへ向かった。
話しかけると背中を向けていたので少し驚いた様に振り返る。
「うふふ、お待ちしておりましたわ。」
と嬉しそうに笑ってくれた。
しかし、彼女の部屋と思われる病室の前にはピンクのクマのぬいぐるみが置いてあり中にははいれそうになかった。
仕方がなかったので二階の自室へ向かう。
起きた時とは違い誰もいなくなっていた病室に少し寂しさを感じた。
私が思い出せない記憶はなんなのだろうか。
電話をしていた相手は？
どうしてここに来た？
考えれば考えるほど疑問しか浮かばない。
今日は二日目。
七日間で本当に思い出せるのだろうか。心配で仕方がない。
鏡を見てもやはり私かどうかわからない顔。
悩んでいても変わらない。
そう思い、少し早いがベッドで横になり明日に備えることにした。
明日起きたら何か思い出せますように。
そう強く願いながら。
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やっと二日目終わりました！！！！！！
本作主人公ちゃんは静かで知的なイメージがあるので言葉にも気を付けないといけないですよね…
続く
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作者名：みおしゃんこ | 作成日時：2017年8月15日 8時
