15-36 逃げてない ページ36
■ RiKu ■
昔の記憶と想いが次々に出て来て、思わず溜め息が出た。
この溜め息はきっと出したくないからだ。
俺が気持ちを出せば今までの穏やかだった生活がなくなる。
兄ちゃん・・と、ｸｳが再び口を開く。
ﾘｸ『もう黙ってろよ！』
ｸｳ『俺は兄ちゃんに言ったことも後悔してた』
“兄ちゃんがいる限りAは誰と付き合っても上手く行かない”
そう言った時の恨めしそうに俺を睨みつけるｸｳの顔が頭に浮かんだ。
ｸｳ『俺…、本当はAに告白する前から兄ちゃんの気持ちに気づいてた』
初めて聞いた事実に驚いていると、ｸｳは視線を逸らして、兄ちゃんに取られるのが嫌だったんだと小さな声で言った。
ﾘｸ『知ってて・・お前嘘だろ。知ってて奪った挙句、あんな別れ方したのかよ！』
ｸｳ『あの時は悔しくてさ。なかなか兄ちゃんとAみたいに信頼し合った仲になれなくて』
別れた後に兄ちゃんに責められて俺も思ったよ。俺の気持ちも知らないくせにって。
ﾘｸ『知るかよ！分かる訳ないだろ！浮気しといて何言ってんだ！』
ｸｳ『後悔してる』
ﾘｸ『なら後悔し続けろよ！好きだなんて口にすんな！俺はお前のせいで口に出来なくなったんだぞ！』
ｸｳ『だから！兄ちゃんも好きだって言えばいいんだ！』
ﾘｸ『どうやったら言えるんだ？弟があんなことしといてか？ふざけんなｯ！』
ｸｳ『兄ちゃんはそうやって逃げてるだけだろ！もう二年半も経ってるのに！』
ﾘｸ『何でお前はそんなに軽々しく言えるんだよ』
俺もAも、それぞれの思いは違うが、お前と言う存在から抜け出せてないのに。
ｸｳ『軽くない。兄ちゃんみたいに賢くないけど俺なりに考えてる』
ﾘｸ『は？何をだよ。Aのことも何も知らないくせに！』
ｸｳ『俺は！兄ちゃんがAを好きだからもう絶対に邪魔はしないと思ってた。だけど言う気がないなら話は別だから』
ﾘｸ『あ？』
ｸｳ『もう一度Aに好きだって言う。結果は分かってるけど、俺は兄ちゃんみたいにいつまでも自分の気持ちを偽ったりしない！』
俺はまたｸｳの胸ぐらを掴んだ。今度こそ殴ってやろうと思ってるのにまた手が止まる。
ｸｳ『殴っていいよ？』
今度は頭が働いたんじゃない。ｸｳの曇りのない真っ直ぐな目が俺の手を止めた。
掴んだ胸ぐらをまた荒々しく離して、携帯だけ手に持ち家から出た。
まるで俺が悪いことをして逃げたみたいだ。
ふざけんな。俺は・・・逃げてない。
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ﾓｼﾞｮ(プロフ) - ＞あいちゃん☆ あいちゃんのﾌﾞﾛｸﾞを見ると、BOYFRIENDくん達の顔が覚えれるからいいですね♪ でもｵﾝﾆ…名前覚えられない…ｱｶﾝ、年や(=□=;) ｵﾝﾆは知ったかすら出来ません(笑) ほとんどあいちゃんのﾌﾞﾛｸﾞが情報元なので(笑)ありがたや〜♪ (2012年6月4日 23時) (
レス) id: 4f9c643c3b (このIDを非表示/違反報告)
ﾓｼﾞｮ(プロフ) - ＞しんでれらさん☆ ｺﾒﾝﾄありがとうございます♪ 一気に読んで下さったんですね！嬉しいです。ありがとうございます(*´ω｀*) 16も楽しんで貰える様に頑張ります♪ (2012年6月2日 22時) (レス) id: 4f9c643c3b (このIDを非表示/違反報告)
ﾓｼﾞｮ(プロフ) - ＞AIRAさん☆ ありがとうございまーす(*'v'*) 課題ですか・・ﾃｽﾄもあるし、授業もあるし・・学生さんは大変ですね(x_x；) でも、学生ﾗｲﾌが一番楽しいんですよね♪ いいなぁ！課題頑張ってください★ (2012年6月2日 22時) (レス) id: 4f9c643c3b (このIDを非表示/違反報告)
ﾓｼﾞｮ(プロフ) - ＞maruさん☆ 作者の周りにも男前なんていません(TдT) 妄想って凄いですよね♪ 男前が周りにいっぱいだなんて、そんなｱﾎな(笑) 16更新しました♪楽しんで貰えると嬉しいです♪ (2012年6月2日 22時) (レス) id: 4f9c643c3b (このIDを非表示/違反報告)
ﾓｼﾞｮ(プロフ) - ＞あいちゃん☆ 知ったかな人の話は、右から左に流してやりましょ(*･ε･*)へー、っつって(笑) 顔に出るのも致し方ないです(笑)無事ｱﾒﾝﾊﾞｰになれてﾎｯとしてます♪ (2012年6月2日 22時) (レス) id: 4f9c643c3b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ﾓｼﾞｮ
| 作成日時：2012年5月18日 21時
