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「ただいまA!」





ガチャリと軽重音がして、ジミンさんが部屋に入ってきた。



出る前に早く帰るとは言っていたものの、ここまで早いとは思っていなかった。







「ジミンさん、本当に早かったですね」



「だから言ったろ?……………あ!」




「なっ、ど、どうしたんですか……?」







もしかして………書いていたことが気づかれた…?



ベッドの下に隠しておいたその紙をさり気なく奥にやる。









「A……………ご飯ちょっとしか食べてないじゃん!」




「へ…………? あ、ああ…………すみません」






なんだ、朝食のことか。




そういえば、ずっと書いていたから食べる事を忘れていた。






「ちゃんと食べなきゃダメだぞ? ただでさえ少食なんだから。」





「は、はい…」





「で、書いた? バースデープレゼント」




「あ、や……えっと……」









そうだ、この機会を利用するんだ……っ。








「まさか書いてなかったの? もー。今までずっと何してたんだよ」



「あ、あの! 違うんです。その、お出かけ……したいんです!」



「お出かけ…?」







ジミンさんの、顔が一瞬訝しる。




それでもなお私は話を続けた。






「そう、です…! 誕生日にジミンさんと一緒にデートしたいんです……!」




「外に……出るってこと?」





「は、はい…………」









め、目が怖い………。


怪しまれてる、かな。




表情を伺うようにしてジミンさんの顔を覗く。








「Aは、そんなに俺とデートしたいの?」







と、予想外の返答が返ってきた。





『んなわけない。逃げたいだけ。』と、喉元に出かけた言葉を殺して偽りを答える。









「したいです、ジミンさんとデート!」






こんなこと言った事は初めてだったので、彼はとても驚いているようだった。




少し照れているようにも見える。









「………………………考えとく」







外に出すということに抵抗があるようで、直ぐにはOKをもらえなかった。



出ると言っても、本当に少しでいい。



それでもいい。




だから、





私を外の世界に出す機会を与えて欲しかった。

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★滝野みかちょ★KーPOP愛してるよん★ - この作品が面白くてなんかいも見ちゃうです! (2019年3月30日 21時) (レス) id: a62675aae7 (このIDを非表示/違反報告)
日向(プロフ) - (名前)さん» (名前)さん、コメントありがとうございます。すごい好きだなんて言われて、嬉しい限りです…。これからも頑張りますので、ヨロシクお願いします:-) (2016年10月28日 19時) (レス) id: d5d017206e (このIDを非表示/違反報告)
(名前)(プロフ) - 良いところで続編!!もうすごい好きです。頑張ってください!更新ファイティン!! (2016年10月28日 18時) (レス) id: 9fe512cdf1 (このIDを非表示/違反報告)
日向(プロフ) - はるかさん» 閲覧、コメントありがとうございます。続編の方も楽しんで頂けると幸いです…!:-) (2016年10月23日 20時) (レス) id: 50a7649c25 (このIDを非表示/違反報告)
はるか - きゃーーー!!!! (2016年10月23日 19時) (レス) id: dc74fb0050 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:日向 | 作成日時:2016年7月6日 2時

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