第66話 言付け ページ19
「相手に恐怖を与えるには有効な手口ですね」
「そうでしょう？」
リムル様が無事魔王になって、
ハルナさんが紅茶に並ぶ菓子を持って来られた際に、小皿に乗せられた緑色のものが見えて、お茶由来のものかと推測する。
「これ、お茶を使ったもの？」
「はい。シュナ様にはまだまだ及びませんが、私も腕を上げたんですよ」
「いただきます。……味は分かりませんが、あたし、これ好きかも」
「Aのお墨付きが出たぞ。良かったな」
「はい。良かったです」
兄貴の報告では、まだクレイマン城の調査をしているらしく、空間移動ができるまでの魔力の回復には至ってないと言う。ヴェルドラ殿は、自分の影響力を考えずに我を行くため、彼の独断により大事な情報がディアブロ殿に漏れ、リムル様の判断でしばらくおやつ抜きになったらしい。当然の結果であると思い、匙ですくって一口食べる前に告げる。
「自業自得ですね」
「Aもそう言うのか？」
「ええ、言いますとも。……御馳走様でした」
今や『格上にも動じない』と噂されている自分だが、必要な事なので涼しい顔をする。
翌朝に帰還した従兄と姫様は、多数の骸骨を連れて来た。空間移動を使えないハクロウ殿は、ゲルド殿と一緒に城の後処理を全てしているとのこと。先程、若様と共に帰って来たあたしは、彼とプリンなる菓子を食べたものの、まだ味覚が戻らない事に揃って頭を抱えるお二方を横目に眺めていた。
それぞれが自分の国に帰る前に、あたしは三獣士のフォビオから『カヌス』と名乗る灰色狼と懇意にしていて、その狼が紬さんの父の子孫という事と、娘を嫌った父の事を憎んでいる事を聞いて共通点が出来、『いつか会いたい』と言付けを受けて
一週間も経たずに、証書と賠償金の一部である星金貨1500枚を、ディアブロ殿がファルムス王国から持参してきた。さらに、
久々に皆が揃い、改めてリムル様が正式に魔王になられた報告を聞き、会議室に歓声が響く。
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竜胆(プロフ) - 葉月さん、ありがとうございます。ようやく三竦みの戦いになりましたので、楽しみにして下さい。更新頑張ります。 (2023年5月4日 17時) (
レス) id: 2d2249a2d0 (このIDを非表示/違反報告)
葉月 - いつも楽しく読ませていただいています！これからも応援してます更新がんばってください (2023年5月3日 23時) (レス) id: 63cb68265f (このIDを非表示/違反報告)
竜胆(プロフ) - 栞を挟んで下さった方が、300人を越えました。更新頑張りますので、よろしくお願いします。 (2023年1月4日 8時) (レス) id: 2d2249a2d0 (このIDを非表示/違反報告)
竜胆(プロフ) - いつの間にか百票突破！ 皆さん、ありがとうございます。 (2021年9月9日 1時) (レス) id: 2d2249a2d0 (このIDを非表示/違反報告)
竜胆(プロフ) - 気がついたら、お気に入りにして下さる方が200人越え。ありがとうございます！ (2021年3月27日 15時) (レス) id: 51177a25d0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：竜胆 | 作成日時：2019年5月13日 23時
