色褪せぬ呪い【呪術廻戦】 (ページ2)

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2話：油断大敵ページ2

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目覚まし時計でもなく、真希からのモーニングコールでもなく、昨日開けっぱにしていた全開のカーテンから直接流れ込む日差しで目を覚ました。

目を薄く開けると、あまりの眩しさにぐっと目に力を入れて再度目を瞑る。

少し閉じただけなのに、眠気が襲ってくる。

もう一度眠りへ＿＿＿＿と思ったがそう簡単にはいかなかった。

そこでセットしていた目覚まし時計が鳴ったのだ。

機械的な音を大音量で発するソイツは、えらくうるさく強制的に私の意識を覚醒させた。

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諸々の準備を整え、寮の自室を出る。

真希と合流したいななんて考えていても、どうやら先に行ってしまったらしい。私に声をかけに来てくれてもいいじゃないか。

なんて、自分の準備が遅くてこの結果を招いているのに、心の中でぐちぐちと呟く。

はあ、今日もぼっち登校か。と思い目を伏せようとすると、少し先に彼の姿が見えた。

乙骨憂太。

それが彼の名前。私の好きな人。

どたばたと駆け寄って、彼に声をかける。

『おーはよっ、乙骨くん。』

彼の肩にぽんっと手を乗せると彼は分かりやすく頬を染め、動揺する。

可愛らしいなあ。

「お、おおおは、よう、！Aさん」

言葉を詰まらせ、辛うじて挨拶を返してくる。

"アノ、、、肩に、手、"と言って恥ずかしそうに訴えている。

『おっと失礼。ごめんね、忘れていたよ。』

彼は異性からのスキンシップにあまり耐性がない。それをわかった上で私は軽めのスキンシップを取るようにしている。

少しでも彼の意識を引くため。

手をさっと退けると、先程訴えてきたくせに、物寂しそうに離れた手を目で追いかけてきた。

その彼の表情に唇が緩む。

もう少し、ちょっかいをかけてやろう。

そう魔が差した私は彼の手を掴み、走り出した。

『行こう？時間的に、このままでは遅刻してしまうよ』

「えっ、え？！」と頬を赤くして大人しく私に手を握られてぱたぱたと走る。

「手.....！あ、の！手が！！！！！」

なんて騒いでるくせに、私の手をそっと握り返してきた。

彼は上手い。

私を喜ばすのが。

そして、どうやら彼は私のことが好きらしい。

純愛。ただの純愛。高校生の淡い恋。

この頃は、まだ何一つ壊れていない。

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1話だけじゃ我慢できません。