北の国では2［ゴールデンカムイ］ (ページ19)

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68話ページ19

遠くの方で爆発音がした

杉元「なんだいまの音！！」

『あっちの方からだ！』

杉元が尾形さんを背負ってくれた

『杉元、僕が背負う…杉元は先に行ってくれ』

杉元「大丈夫、みんなで行こう。それに尾形重いし」

『……』

杉元「…尾形が網走監獄で俺とAを撃ったんだ、ウイルクも…そして合図を出したのはキロランケだ。インカㇻマッが見ていた」

アシ「尾形も同じことを言っていた。でもキロランケニㇱdパから直接聞くまでは…」

杉元「インカㇻマッはなんでウイルクを殺したのかキロランケに聞いたらしい。キロランケはあいつが変わってしまったからだとか、金塊の情報を古い仲間に伝えに行くはずだったのにと言ったそうだ」

アシ「あのときソフィアが怒っていたのは…」

『！…影が動いてる！』

双眼鏡で覗くとキロランケが鯉登少尉に馬乗りになっていた

『僕は先に行く！』

白石「ちょ！A！」

ここから狙撃しても雪と風で、狙いが逸れて鯉登少尉に当たるかもしれない

正確に狙える位置までいかないと

走りながら弾を装填する

ここなら狙える

撃てる！

僕が撃つと同時に反対側から月島さんと谷垣も撃った

『鯉登少尉！！』

僕が駆け寄って手を差し出すと振り払われてしまった

鯉登「いい、離れていろA。私が仕留める」

小銃に刺さった軍刀を抜いてキロランケに近づいた

僕がキロランケの方を見ると

手投弾の栓を抜いて投げた

『！』

後ろに投げられた手投弾

僕と横にいた谷垣が振り返ると

鯉登少尉が手投弾を真っ二つにした

月島「谷垣！！A！！撃て！！」

僕と谷垣が構える

アシ「待って！！」

谷垣「アシㇼパ！」

アシ「聞かなきゃ行けないことがある！！撃つな！！」

『アシㇼパさん！』

月島「どけ！そいつは手負いの猛獣だ！」

倒れたキロランケに近づいて離れないアシㇼパさん

最後に手投弾を投げたキロランケだ

何を仕出かすかわかったもんじゃない

アシ「離れて！殺したらわからなくなる！！」

キロ「逃げるぞ…アシㇼパ…ソフィアと…ウイルクの話を…きっと、お前の中にカギがある…」

白石「キロちゃん…」

アシㇼパさんが

キロランケに耳打ちした

キロ「そうか」

何かを聞いて安心したような表情になった

キロ「後は頼んだぞアシㇼパ…！俺たちのために…ソフィアと…」

アシ「キロランケニㇱパがアチャを殺したというのは本当か？」

最後の言葉は

キロランケには届いていなかった