貴方を守りたい。【Ryohei.Abe】

#31 純愛と狂愛 ページ31

阿部side







男は俺を思いっきり突き飛ばし馬乗りになった。








阿「いっ…！」








頭を強くぶつけ、意識が朦朧とする。








男「いつからだろうね？こんなことになったのは…」




．






一条はゆっくりと俺の首に手をかけた。







．









足、腕、様々な箇所に痣が出来ていく。







阿「っ、はあ、うっ…」








男「そういうの見たいんだ。もっと楽しませてよ？」








それと同時に、服の中に手が入ってくる。








阿「やっ…んんん！」









その手が恐怖に感じ、抵抗しようにも口を塞がれる。








結局俺の抵抗は虚しく、意外と体格のいいあいつには敵わなかった。









お腹や背中にも、痕は増えていった。








自然と流れる涙。







男「…いいね、好きだよ」








絶対に顔には手を出さない一条。








不意に見えた男の顔は案外整っていた。








普通に生きていたら、上手くいってそうなのにな。








その人生を壊したのは、俺なの？









するといつの間にか、抵抗すらも出来なくなってしまっていた。









男「…阿部くん」








阿「…」








一条はぎゅっと俺を抱きしめるとどこかに去っていった。








放心状態の俺は、立ち上がることも出来ないまま力尽きた。

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