【HQ】絶対的エースを崇敬しています【白鳥沢】 (ページ38)

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まさかの出会い② ページ38

校門を出たところで丁度帰ってきた牛島さんに会った

隠し子かって言われたのはさすがにびっくりした

日向翔陽くんの妹だってことと今までの経緯を説明すると、少し怪訝そうな顔をしてなるほど、と言って走っていってしまった

｢あの人すごーく大きいね！｣

『そうだね、しょーちゃんに比べるとすごく大きいよね』

日向くん、見た限りでは私より少し小さかったはず

｢え！？お姉ちゃんしょーちゃん知ってるの？｣

『しょーちゃんもね、夏ちゃんみたいに学校の中入ってきちゃったんだよ～？』

あれ？なんで私も日向くんのことしょーちゃんって呼んでいるんだ
どうしても夏ちゃんにつられてしまう

｢ほんと！？あのね、しょーちゃんね、最近お家でもバレー頑張っててね、すごくかっこいいの！｣

『そっかそっか。かっこいいお兄ちゃんがいて、夏ちゃんは幸せだね』

楽しそうに兄ことを話す夏ちゃんは、まるで小さい頃の私みたいで

小学生くらいの頃は私もとんでもないお兄ちゃんっ子で、徹のやること全部真似してくっついて歩いてた
だからバレーも上達したんだなあ、感謝感謝

それからまた夏ちゃんと話していると、あっという間にスーパーに着いた

駐車場に入った途端、夏ちゃんがママーー！と走り出してお母さんと思われる人に抱きついていく

『(良かった…まだ敷地内にいて)』

｢なっちゃん！どこにいたの？いきなりいなくならないでっていつも言ってるでしょ！？｣

いつもいなくなってたんかーい
お母さんが1番苦労するタイプの子だな

｢あのねあのね、ひかりちゃんが一緒に来てくれたの！しょーちゃんのことも知ってるんだって！｣

夏ちゃんに指をさされて、お母さんと目が合う

『はっ、初めまして。私白鳥沢学園でバレー部のマネージャをしている及川ひかりと言います。』

軽く自己紹介をして夏ちゃんが白鳥沢にいたこと、一緒にここまで来たことを説明する

お母さんには、本当にありがとうございますと言われ、お礼にメロンパンを貰った

｢ひかりちゃーん！！ありがとーう！また会おうねー！！｣

別れ際、車の近くから眩しい笑顔で大きく手を振ってくれる夏ちゃん

私も大きく手を振り返し、来た道を戻って行った

『(妹ができたみたいで楽しかったな)』

なんて考えて、貰ったメロンパンを齧りながら学校へ帰って行った

『(このメロンパン中身オレンジのやつだ。幸せ)』