ハロウィン ページ22
『太一おはトリックオアトリート』
「はいはいおはトリックオアトリート」
朝一、私が声をかけるとそう言って私の手の上に飴を置いてくれる太一
今日は年に一度のハロウィン
元はキリスト教のイベント?そんなの知らない
トリックオアトリートと言えば無条件でお菓子が貰える素敵な日だ
ちなみに仮装とかメイクとかめんどくさいからお菓子をもらうことだけに尽力してる
「魂胆が見え見えなんだよお前」
『おっ、賢二郎トリックオアトリート』
少し嫌な顔をしながらポケットを漁り私の手の上にティッシュのゴミを乗せる賢二郎
『お前ぇぇえええ!!』
「賢二郎、この日だけはひかりチャンにお菓子あげないと急所狙われるから気をつけた方がいいヨ」
冗談、なんて言って私にクッキーをくれる
なんだ優しいところあんじゃん
『あと貰ってないのは天童さんと工だけです』
「え?若利くんに貰ったの?」
『去年の私の様子を覚えていてくれたのかお昼休み食堂で会った時にチョコレートくれました。思わず手に持ってた食券あげちゃいそうになりました。』
お礼に食券じゃなくて持ってた芋けんぴお渡しした
貰ったチョコレートは、賞味期限ギリギリまで取っとくことに決めた
ちなみに瀬見さんにはポッキー、獅音さんには鈴カステラ、山形さんにはマシュマロを貰った
「俺今お菓子持ってないヨ」
「え…絶対あげなきゃいけないんですか」
『その切りそろえられた前髪あと5センチ切られたくなきゃお菓子を献上するんだな』
天童さんには去年も貰えなかったし
あ、そういや
『天童さんジャンプ買いに行けなかったから今日買いに行かなきゃって言ってませんでしたっけ』
「行くけどさ…」
『私も連れてってなんか買ってくださいよ』
体育館に行く途中に天童さんが話していたことを思い出した
丁度いいプリンとかねだっちゃお
「図々しい女の子は嫌われるヨ」
『天童さんに嫌われても痛くも痒くもないです』
「またまたぁ〜本当は寂しいくせに。こうなりゃ工も巻き添いだよ」
「えぇ!?」
『やったーーー!!』
ハロウィン最高
〜おまけ〜
『トリックオアトリートです』
「ああ、はいはい」
おお、コーチには去年も言ったから用意してくれてた…
「ん」
『あ、ありがとうございます!』
まさか監督から貰えるとは…しかもお煎餅
「鍛治クンもなんやかんやひかりチャンに甘いよね〜」
『怒鳴られる時は怒鳴られますけどね』
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作者名:もよみ | 作成日時:2018年10月21日 22時