【HQ】絶対的エースを崇敬しています【白鳥沢】 (ページ20)

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購買ページ20

『あ"ーーお腹空いた』

4時間目が終わり、みんなお昼ご飯を食べに食堂へ向かう

｢ひかり、食堂行くよ｣

『有咲～今お金ないんだよ奢って』

｢絶対嫌だ｣

そう、今の私の所持金は150円しかない
学食も食べられないのだ

｢購買行ってこい｣

『そっか購買があったか…先食堂行ってて』

今日は購買でパン一つくらいしか買えないな

階段を降りて購買へ向かう

『どうしようかな～』

ケースの中に並んだパン

の中に一つ残った普通のメロンパン(120円)を見つけた

『(迷う余地なし……)』

一番好きなのは中身オレンジのやつだけど普通のやつが好きじゃないとは言ってない
いつもはとても早く売り切れるメロンパンがまだ残っているなんて奇跡に近い

手を伸ばしてメロンパンの袋を掴んだ

と同時に反対側の袋を誰かが掴んだ

『あの、手放してください天童さん』

｢嫌だね俺絶対これ食べるから｣

うわあもうよりによって天童さん…

しかし私の口はもうメロンパンを受け入れる準備が整っている
先輩だろうと易々と譲る訳にはいかない

『お願いします譲ってください。今メロンパン以外のものドクターストップかかってて食べられないんです』

｢今日の朝唐揚げバクバク食べてたジャン｣

『ぐっ…』

ダメか…どうしたらこの人は譲ってくれるんだ
アイス…は今お金ないから買えないもんなあ
お願いだお金が無いことを試合の時のように悟ってくれ

と、天童さんの後ろから瀬見さんが現れる

｢お前らそんな強く握りしめてたらパン潰れるぞ…｣

『瀬見さん助けてください』

｢ひかりチャンお願い俺ジャンプ買えるくらいのお金しか持ってないの｣

『私150円しか持ってませんよ！！ジャンプも買えませんよ私！』

これは勝ったのでは、追い討ちかけとくか

『というか200円はあるなら学食で素うどん食べられるじゃないですかお願いします私にはメロンパンしかないんです』

｢さすがに譲ってやれよ…｣

｢チッ…俺優しいから今日は妥協してあげる｣

勝ったー！瀬見さんナイスフォローイケメンすぎる……

｢あと15分で昼休み終わっちまうぞ｣

よし、無事メロンパンも手に入ったことだし食堂行くか

そのあと食堂で天童さんは、腑に落ちない顔でうどんズルズル啜ってた

目が合ったらちょっと嫌な顔されたので笑顔でメロンパン食べてやった

腹立つー！って言葉が聞こえたのは知らない