蚊 ページ18
『痒い』
蚊が忌々しい季節だ
既に5箇所も刺されていた私は、今日起きたら新たに3箇所刺されていた
寝込みを襲いやがって、蚊の分際で夜這いをするな
「あー掻くな掻くな」
白鳥沢のオカンこと瀬見さんに患部を掻く手を制止される
『だって痒いんですよ!!痒いのを掻くことは当たり前じゃないですか!』
「かきすぎると跡残るぞ。ほら、ムヒ塗るから刺されたとこ出せ」
ひいいんと言いながら瀬見さんに腕を差し出す
かきすぎてしみるわあ…スースーする
『あっ、あとは太ももなので自分で塗りますありがとうございます』
「おう」
「英太くんひかりチャンの太もも見たかった〜とか思ってんじゃないの〜?」
そう言いながら飛び跳ねて茶化しにきた天童さん
「なっ、なわけねえだろ!」
『ちょっと焦ってんじゃないですか』
「俺、来世は蚊になりたいと思っています」
……は?
太一が唐突すぎてぽかんってなる
「あ〜わかる、男なら一回は思うよね」
太一に続き天童さんもおかしなことを言い出す
男ってみんな蚊になりたいの…?
『なんでですか…??』
「だって太ももの血を堂々と吸っても怒られない」
『いや太一それはおかしいし怖い』
こわっ、思春期男子ってみんなこんなこと考えたりしてるの?こわっ
「いや…怒られはしないけど見つかったら叩かれるし常に死と隣り合わせの中蚊も頑張って生きているんだぞ…」
瀬見さんまで変なことを言い出している
何ここ蚊になろうの会みたいになっちゃってるけど
「ひかりチャンだって蚊になったら若利くんの部屋の中に入って何をしてるか見れるんだよ?あわよくば身体に止まって近距離で若利くんを見ることが出来るんだよ?」
『なるほど!!天才ですね!』
そう例を出してくれればわかりやすい!
よし、来世は蚊になろう!
「白布さん、あそこ大丈夫ですか…?」
「行くな、あそこはただ単に変態が集まっているだけだ」
その日の夜
ひかり蚊になりたいって思ったことある?
徹頭打った?
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これから冬に入りそうな時期に全く真逆の季節ネタ書いてすみません…
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作者名:もよみ | 作成日時:2018年10月21日 22時