【HQ】絶対的エースを崇敬しています【白鳥沢】 (ページ13)

今日:9 hit、昨日:5 hit、合計:118,011 hit

朝練ページ13

『ふわ…』

｢あくびすんな｣

『うう、めっちゃ眠いんですよ瀬見さん…』

早起きは三文の徳というけど、なんの良いこともないよ
眠過ぎて仕方ない

白鳥沢は進学高だから寝る前は一応予習したり、授業中も寝たらついていけないから頑張って起きてるけど

『3時間睡眠はキツいっス…死んでしまう』

なぜか昨日全く寝つけなかった
集中したけど2時になっても眠くならかった
丑三つ時起きてるのは怖かったっす

基本的に朝練はボール拾いボール出し
ぼーっとしてたら選手の練習にならないから自分の身体にムチを打ってせっせこ働く

サーブ練にうつって、ちょっと気が緩んだ

掛け声はちゃんと言ってるしボールも拾ってるけどね

『(今日これ授業中寝ちゃうレベルで眠いなあ…)』

なんてことを考えていると

｢おい！ひかり！！｣

『んあ？』

賢二郎におっきい声で名前を呼ばれて顔を上げたその瞬間

『へぶっっっっ』

誰かのサーブが私の顔面にヒットした
あまりの衝撃に後ろに倒れる

『いっっっ……』

威力強すぎ…さすが白鳥沢…
これ自然と涙出てくるやつだ

｢ひかり、大丈夫か？｣

｢顔面レシーブ超ウケる｣

獅音さんは心配してくれているのに天童さんはクスクス笑ってる、腹立つ

｢ひかり大丈夫か、すまない｣

牛島さんのサーブか
そりゃ威力強いわけだ

『全国３本の指のサーブを身に染みて感じることが出来て私は幸せでした…』

｢ひかりチャンの遺言これで決まりだネ｣

｢鼻血が出ているぞ｣

顔面で受けたからか牛島さんが打ったボールで嬉しかったのか分からないけどめっちゃ鼻血出てきた

『うっ…大丈夫です…』

練習を中断させるわけには行かないと思い立ち上がろうとする

その時、牛島さんが私の腕を掴んで引っ張って立ち上がらせてくれた

少し近づいた距離に喉がヒュッと鳴る

『あっっ…りがとうございます』

変なお礼の言い方しちゃった

｢いや、俺のせいだ。本当にすまない｣

『いえ、よそ見をしていた私のせいです。気にしないでください』

少しシュンとしてる…？可愛い！猛烈に可愛いその顔！！

｢鼻血出しながら微笑むの怖いから鼻にティッシュ詰めとけよ｣

『牛島さんの前でそんな姿晒せるわけないでしょ。賢二郎は脳みそにティッシュ詰まってんじゃない？』

｢お前放課後の練習覚えとけよ｣

その後はティッシュで鼻抑えながらボール拾いしてた

牛島さんに触ってもらえたから、眠くたって今日も1日頑張れる気がする