合鍵をもらうまでは、 (ページ22)

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この日から照はかわった

前とは比べ物にならないくらいくっついてくるし大学内でも手を繋いでくる。

恥ずかしいって言ったらAが他の男に取られるの無理だからとかよく分からないこと言ってた

照への告白は減った

でも私への呼び出しは増えた

しかも女の子じゃなくて男の子から。

話したことない人ばっかりだし照に相談したらいつも俺が行くから、と言って私は何も知らないまま過ごす。

次の日からその人に会うことはないし見かけても照を見てビクビクしてる

一体何をしているんだろう？

まあ、いっか、なんて呑気なことを考えていたら

「Aちゃん」と腕を引かれる

『誰、？』

「すきだよ」

こわい。知らない人にいきなり腕を掴まれて細い死角になりそうなところに連れてかれて。

『私、彼氏いるから、』

なんとか出た声はなんとも震えていて。

「あんなやつより俺の方がいいよ、幸せにするから、」

手を繋いでこようとするから

『触らないで、』と咄嗟に出た手を叩く。

「なんだよそれ」

『ひ、かる、』

「呼んでもこねーよ」

「…きたけど。」

と言いながら私を自分の後ろに隠してくれる

「俺の彼女になにしてんの？嫌がってんじゃん」

「ちょっと遊んでやろうと思っただけだけど？」

「Aには俺がいるからそんな相手いらねーよ
お前の仲間か知らねーけど毎日うっせーんだよ近づいてくんな」

知らない男は舌打ちしてどこかに逃げていった

『ひかる』

「ついて行くなって言ったじゃん」

『ごめ、』

謝っている途中に力強く抱きしめられてちょっと痛い

てか、なんでここにいるのが分かったの？