35 ページ35
「起きてくださいばくごうさん………」
一睡もできなかった。
寝不足でぐわんぐわんする頭を無視し、横で寝ている彼――ずっと私を離さなかったばくごうさんに声をかける。
「んん………………」
機嫌の悪そうな声をあげ、ばくごうさんが反応する。
このやり取りを何回か繰り返し、彼はやっと起きた。
「……仕事行ってくる。一人で外出すんなよ」
「……ばくごうさんと一緒ならいいですか？」
「は」
この人、時々固まるなあ……。
ちょっと長めの間を置き、彼はぎこちなく頷いた。
「……今度一緒に出掛けたいです。……オフの日に」
「……おー」
帽子で顔を隠しているものの、耳は真っ赤だ。
「気をつけて行ってきてください」
ドアを開けて出ていく彼を見送る。
………一緒に出掛けたいって言われたのが嬉しかったのかな。
そうだったらすごくかわいい………………かも。
「あ、おかえりなさい……」
ガチャリと鍵の開く音がして、ああ、ばくごうさんだなとすぐにわかる。
なんだか最近は、見なくても音だけでわかるようになったのだ。
丁度帰るの遅いなあ、と時計を眺めていたところだった。
時計の針はもう12時をまわっている。
遅くなるのなら連絡ぐらいしてくれたっていいのに、と思ってハッとした。
私、ばくごうさんの連絡先知らない。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 768人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ひので(プロフ) - 八重さん» 爆豪くんかわいくかけてよかったです……。ありがとうございます……！ (2019年8月14日 7時) (
レス) id: e50bebed3f (このIDを非表示/違反報告)
八重(プロフ) - か、かっちゃんがっ可愛いっ(○ﾟ∀ﾟ)ｶﾞﾊｯ∵∴死因:爆豪勝己 (2019年8月14日 4時) (レス) id: 9f24637045 (このIDを非表示/違反報告)
ひので(プロフ) - 冬季氷麗さん» 嬉しいです……。やる気がでます、ありがとうございます…！ (2019年8月8日 18時) (レス) id: f89ce8189c (このIDを非表示/違反報告)
冬季氷麗 - アァァーかっちゃん可愛い〜〜 (2019年8月8日 14時) (レス) id: 95b404386d (このIDを非表示/違反報告)
ひので(プロフ) - なしなつさん» こちらこそ読んでくださってありがとうございます、感想嬉しいです……！ (2019年8月1日 7時) (レス) id: e50bebed3f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
